＊41 ページ41
.
_____ﾌﾟﾙﾙﾙ
授業が終わって、これからカラオケでも行く？なんて友達とテラスで話していた時に鳴り出したわたしのスマホ。
ディスプレイに表示された名前は《廉》
『ごめん、ちょっと電話』
こんな時間に廉から連絡があるなんて珍しい。
『もしもし、』
｢あ、出た。もしもし｣
明らかに電話口から聞こえる声は廉ではない他の誰か。
『あの、』
｢あ、ごめんごめん、あのさ今から廉の家来れる？｣
『えっと、どなた様ですか…』
わたしのことを知っている人なのだろうか、
｢平野です、平野紫耀。廉熱出して今連れて帰ってきたんだけど、｣
ここで行ってもいいものなのか悩んだけど、
熱が出ているなんて聞いてほかっておくことは出来ない。
『すぐいきます、』
友達に埋め合わせは必ずするからと言い残して、わたしは廉のマンションまで急いだ。
.
『れんっ、』
玄関のノブを回しても開かなくて、合鍵を使って家に入った。
｢しーっ、｣
『…っ、』
一目散に寝室に駆け寄ろうとしたわたしを静かに止めたのは平野くんだった。
面識なんてもちろんない。
わたしが一方的に知っているだけだ。
｢廉の彼女だったかあ、キミがAちゃん？｣
『えっと、その…』
｢廉がね、うなされながら呼ぶんだよ、Aちゃんの名前。｣
最初は廉の好きな子なのか彼女なのか分かんなくて、とりあえず連絡先から同じ名前の子にかけたけど。 なんて話を続けているけど、じゃあなぜバレてしまったのかが頭を駆け巡る。
｢鍵、｣
わたしの頭の中を読むようにして平野くんが発した言葉に、わたしは自分の軽率な行動を反省した。
『すみません。』
付き合っているのがメンバーにバレてしまうなんて、廉が1番望んでいなかったことだろうに。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1657人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな - 本当に切なくて、でも、どこか幸せで温かくて、涙がとまりませんでした。だいすきです！ (2018年10月2日 4時) (
レス) id: d317cbb504 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - お互いに好きなのに別れるとゆう選択、切ないですよね…二人にとって幸せな瞬間があったってゆう事実がその後の人生にいい影響を与えていたらいいなと願ってます!! (2018年10月1日 9時) (携帯から) (レス) id: 075c6f1d28 (このIDを非表示/違反報告)
Yuka(プロフ) - 涙止まらないくらい切ない。。でも、好きな作品でした！出会えて幸せでした！また続編も楽しみにしています！ (2018年9月16日 21時) (レス) id: e3f933bc47 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - まりさん» コメントありがとうございます！今書き上げている作品が終わり次第続編を始められたらなと思っていますので楽しみにしていていただけると嬉しいです！ (2018年8月8日 23時) (レス) id: 76e7965f2e (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 卍さん» ありがとうございます！またこちらでお会いできたら嬉しいです！ (2018年8月8日 23時) (レス) id: 76e7965f2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るる
| 作成日時：2018年7月16日 20時
