風磨22 ページ1
…
この時間でも今日は気にせず二人でココアとオセロチョコを交互に口にしながら休憩。
やっぱりこんなに美味しいんだから世間にもっと広めようーとか成功間違いなしだわーなんて、だらだらしゃべりながら。
「俺、初日に勘違いしたんだよな。」
「ん?何を?」
「Aが俺の下に来た初日、2年目って言うから。」
「それって、2年目で任されてて凄いなぁってやつ?」
「Aは俺に、2年目なんですよね?って言ったんだよ。2年目ってのはそれまでの俺にはタブーだった。他所の部署の奴らから2年目のくせにってやっかまれてるから、俺。」
「なにそれ。は?最悪じゃん!」
「別に、言いたい奴には言わせとけばいいけど、こいつも同じかよってあの時は思って。うん、悪かった。」
最初に風磨の当たりが強かったのってそういうことなの。
でも今はそれが違うって気が付いてくれてるってことで。
じゃあまぁ何も問題はないか。
「誤解とけたならいいよ。今思うと懐かしいね。」
別に嫌味で言ってないのに「ごめんってば」って眉根下げてくる。
「いっつも一人で仕事してたんだよね、俺。」
「ひとり・・・?」
「すぐに認められて一人立ちして自分が上になって。何人かアシスタントがついたこともあったけど、誰も続かなかった。」
「へぇ?なんでだろうね?」
「ふふ、解んないんだ。」
「うん?」
「こんなに一緒にいて違和感ないやつ、今までいなかった。」
「違和感?」
「同じベクトルで仕事が出来るやつってこと。」
「ふーん?そうなの?」
「普通さ、徹夜になる残業に付き合いますかね?しかも女が。」
「なんで?女とか関係なくない?ってか、普通は風磨だけにさせらんないでしょ?」
あそこで自分だけ帰らされるなんて嫌だよ。
そりゃあ風磨には到底及ばないけれど一緒にここまでやってきたつもりなんだし。
「だからさ、解れ?さっきから俺は褒めてんだよ。」
「へ?」
「随分と優秀な部下だよ、Aは。」
「・・・急に、なに。」
「前も言ったけど、Aは向いてるよ。ちゃんと気が利くし的確で無駄がない。」
そんなの、全部風磨が私に教えてくれたことじゃん。
私が優秀な部下だとしたらそれは風磨が超優秀な上司ってことだよ。
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てる - 初コメです!すごい好きですこの物語。少し切ない感じがグッときて、続きが…楽しみです!これからも頑張ってください!応援してます!! (2020年4月19日 0時) (レス) id: e13689c5fb (このIDを非表示/違反報告)
Hi(プロフ) - 初コメです。大好きなお話しで続きが気になって気になって。お忙しいと思いますが、続き楽しみにしています。何度も読み返しながら… (2020年1月8日 19時) (レス) id: 7fd6e6ac97 (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます!お返事が遅くなって申し訳ないです。更新がなかなかできてませんでしたが、また更新しましたのでよろしくお願いします。最後まで頑張って書きますね! (2019年12月5日 14時) (レス) id: 375937212d (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - Twitterフォローさせて頂いてます!初めまして!最後まで楽しみにしてます(^^) (2019年10月23日 13時) (レス) id: 7123fab471 (このIDを非表示/違反報告)
イチ(プロフ) - ゆゆらゆさん» ありがとうございます。全然更新できていなくて心苦しいですが、、きちんと完結させられるように頑張ります!! (2019年8月31日 1時) (レス) id: d3ad2b2239 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イチ x他1人 | 作成日時:2019年8月10日 11時