泥棒猫 (ページ25)

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(shr.side)

家に着くと俺は急いで夜ご飯の準備をした。

風磨くんには「ゆっくりしといて、」と伝え、
エプロンをつけ台所に立ちふと顔を上げると
そこに風磨くんの姿がなかった、

カーテン越しに風磨くんがベランダにいたのが見えた。

電話か...

誰なんだろ

少し憂鬱な気持ちをいだきつつ料理しているとご飯が炊けた。

風磨くんがオムライスを食べたいと言ったからとりあえずケチャップライスを作る。

モヤモヤした気持ちを抑えられず、
もう一度ベランダの方に顔を向けてみるともう風磨くんはいなかった

今度はどこへ行ったんだと考えながら料理してると、
後ろから抱きしめられた。

『なぁ勝利、俺勝利のことすっげえ好きだわ』

「どうしたの、急に、、」

『ごめん、、、』

「え、、、、何、、別れ話なら俺聞きたくないよ？？」

『違う、そんなんじゃない、、ただ、、』

「ただ？」

『急用ができた。』

「...」

『ほんっとにごめん。。』

「オムライスも一緒に食べれない？
　後ちょっとでできるんだけど。。。」

『...』

「わかった、じゃあ、、、、また。、、

　あ、そうだ、、

　ライブ。いいものつくろうね、」

『おう、ほんとごめん、、』

「もういいよ、急用なんでしょ、急がないと」

『ありがと、勝利。。。じゃあまた、』

聞いちゃいけない気がした。

風磨くんが言う"急用"

内心めちゃくちゃ気になるよ、そりゃ。

まあきっとあの電話の相手に呼び出されたんだろうな。

誰なんだろ、、、

なーんて考えてたらふとあることに気づいた

「あ、やべ、、2人分も食えねえよ、、

　聡くんでもよぶか。」