恋 と か 愛 と か / １（ ＳＺ ）

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１限目が２０分くらい終わった時間にやっと学校についた。

遅刻届けを貰いに職員室に行ったら、丁度 職員室から出てきた翔くん。

朝から目がクリクリ。




翔「お、おはよ」

貴「おはよう〜」

風「翔くんおはよ」

翔「お前ら一応ここ学校だからな？(笑)」

貴「櫻井センセーおはようございます」

翔「棒読みするんじゃねえ！」




風磨の従兄弟の櫻井さん家の翔くんは、昔からお兄ちゃんみたいな存在、とはいえ高校の現代文の先生。

関係が複雑だよね。




翔「遅刻届けでしょ？貰ってきたげる」

貴「優男〜！」

翔「うるせえ(笑)」




職員室に戻ってった翔くんを追って、なんとなく顔だけ職員室を覗いたら、
担任の相葉先生の席の傍に座ってる見たことない男の子と目が合った。

なんだか目を逸らすタイミングを失っちゃって見つめあったまま５秒。

キョトン、ってしてた男の子の方が堪え切れなくなったのか ふは、って笑って、私もついつい笑っちゃった。




風「…なに笑ってんだお前」

貴「え、なんでもない(笑)」

風「…きも」

貴「うるさ」




優しそうな笑顔だった、て云うか、めちゃくちゃイケメンだった。

もう１回 男の子の方を見たら、もう相葉先生と話してたからなんだか残念。

制服違ったけど、誰なんだろう。




翔「お待たせしましたー、っと」

貴「ありがとう！」

翔「ん、てかなんで遅れたの」

風「Aが寝坊した」

翔「そうなの？(笑)」

貴「しれっと嘘つかないでくれる？」

風「嘘です、Aが忘れ物した」

貴「風磨が！体操着取りに帰ったの！」

翔「お前らほんと仲良いな(笑)」




翔くんが ぶは！って笑った。かわいい。




翔「とりあえず授業ちょっとでも受けておいで」

貴「はーい」

風「だる…」

貴「風磨置いてくよ」




私が歩き出したら何だかんだ隣を歩き出す風磨。

最初から素直に来ればいいのに。




貴「ねえねえねえ」

風「なに」

貴「翔くん何歳だっけ」

風「３６…？だったかな」

貴「独身だよね？」

風「うん」

貴「かっこいいのにね、もったいない」




なんて言いながら教室の扉を開けると、当たり前だけど集まる視線。

注目されることが苦手な私には拷問でしかない。




風「…早く席行くぞ」




こんなとき、すぐ私の前に立って見えないようにしてくれるあたり、さすが幼馴染だなあ、なんて思った。




貴「…ありがと」

風「なにが(笑)」

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