ひとつの秘密

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『そっくりだったな、風磨に』



｢俺がどうした？｣



『え！なんでもない！てかなんでいるの！』








なんでいるのも何も、今日はシフトが同じだし当たり前なんだけど。








昨日のことを思い出していたから突然の風磨の登場に驚いてしまった。








｢なんでいるのってひでぇわ(笑)｣


『ごめん。』








普通に話せてる。




告白する前となんにも変わらない。







きっと、わたしがあんなメッセージを送ったから
風磨なりに気を遣ってくれているんだと思うけど。






｢クマ出来てんじゃん。寝不足？｣


『んー、飲みすぎで寝不足』


｢うっわ(笑)ダブルパンチだな｣


『風磨ってお酒強い？』


｢俺強いよ、今度一緒に飲む？｣








えっ、今なんて言った？







『いいの？』


｢おう、どうせAはすぐベロベロになるんだろうけど(笑)｣


『バカにしないでよね！私だって少しくらい！』


｢はいはい。俺金曜日なら暇だけど。｣









風磨の空いてる時に合わせるし、なんならわたしはいつでも暇だ。





暇な大学生、寂しい。





それに彼から誘ってくれることなんて滅多にないから、こんなチャンス逃すわけにはいかないし！









『じゃあ金曜日！』






ほんとはずっと気になっていた。




嫌われてはなさそうなのに、どうして告白は断られたのか。









友達としてしか見えない、みたいなそんなやつ？







それともなにか理由があるの？








飲んだ勢いで聞いちゃおうかな、なんて
軽はずみなことを考えていた。このときは。






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