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アイドルのジミンさんと、
ただの一般人の私。
見えない壁が、
私達の前には立ちはだかってて、
その壁は頑丈で、
高くて大きくて、
きっと、冷たい。
『明日、も、仕事頑張ってください』
JM「なにそれ、ザ・帰り際、みたいなセリフ」
『だって、』
そうじゃん。
次はもう、ない。
次私が会えるのは、
ジミンさんじゃなくて、
ベイビーモチさん。
リアルに会えるのはこれが最後で、
これからはもうきっと、
電話でしか声が聞けない。
JM「泣かないでよ、泣かせたくない」
離れたくない。
好きって何度も伝えたい。
って、やだ。
私、めんどくさい女の典型。
私の瞼にジミンさんが優しくキスを落として、
SPさんが気まずそうに咳払いした。
JM「これからの電話はビデオ通話にしよう?
ベイビーモチの僕は素性もバレたわけだしね笑」
『…はい、』
JM「まだ泣いてるの?」
『だって離れたくない、』
JM「ごめんね、僕がアイドルで。」
ってジミンさんが私を抱きしめた。
でも私はジミンさんがアイドルだから
好きになったんだよ
JM「僕はこれまでもこれからも
君をきっと、傷つけるだろうね」
『……、』
JM「それでも、僕は君が好きだし、
君には僕を好きでいて欲しいな」
体を離したジミンさんは、
優しく微笑んだ。
その言葉で私は、
少しだけ落ち着いた。
JM「また会おうね」
また、がいつなのかはわからない。
また会おうねって嘘に近い約束を私は
大事に大事に心にしまった。
『また会いましょう、ジミンさん』
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作者名:やきにくさん | 作成日時:2021年8月22日 23時