My Beautiful Tragedy 【YG・JN】 (ページ8)

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YG ページ8

結婚してからまともに話もせず、
冷え切ってた通りこして凍りついてた
俺とA。

Aが死んでから、
俺は次々と嫌なくらい、
Aの良さを見つけてしまう。

くすぐったくて、恥ずかしいような、
美しい悲劇はそうやって始まった。

YG「なぁ、幽霊はメシ作ってくれないの？」

『うん、ただ居るだけ』

YG「はぁー、邪魔なんだよ」

お湯を沸かしてる間、
ソファに座ると、
窓から雷の音が聞こえる。

『台風だって、』

テレビを見ながら、床に座って
ストレッチしてるA。
こんなにリアルなのに
触ることができないなんて。
ならいっそ、半透明の、
いかにも幽霊の姿で現れてほしかった。

『ユンギ、いっつも即席ラーメンだね。
体に悪いよ』

YG「……」

いつも家に帰ればバランスの取れた
食事がラップに包んで置いてあった。
当たり前だと思ってたそれが、
ありがたかったんだと、
今更気づく。

『健康でなくちゃだめだよ、
ユンギは生きてるんだから』

ほいさ、ほいさ、
なんてアホそうな言葉を発しながら
開脚をしては、
いてててて、
と声を上げる。

俺が仕事でいないとき、
ずっとこうして過ごしてたんだろうか。
テレビを見ながらほいさほいさと
言ってストレッチをして。
俺のためにごはんを作り、
俺の帰りが待てなくて
広いベッドの半分で先に寝て。

なんでもっと、
こいつとの時間を大切にしなかったんだろう。

YG「ラーメンは、やめる、」

『ん？』

YG「いつも作ってたやつ…………教えてよ。
豆腐の、、、ハンバーグ」

って言ったら、
数秒俺を見つめて、
泣き笑いみたいな顔。

『しょうがないなぁ〜、教えてあげるよ』

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