YG ページ4
JN「ユンギ、もう帰るの？」
YG「もう、って。定時であがります」
JN「俺と飲みに行こう」
YG「……、」
JN「行こう」
ジンヒョンの目は赤く腫れてた。
そりゃそうだ。
Aの葬式で、
夫の俺より泣いてた。
おかしな話だ。
ジンヒョンはAが好きだった。
部下として。
いや、わかんね。
もしかしたら女として。
俺は最低な夫だったから、
気にしたことすらない。
今になって、
もしかして、なんて思い始めた。
ヒョンの赤すぎる目元を見て。
JN「ユンギは、どうして平気なの？」
ビールを一気したあと、
ヒョンは俺にそう聞く。
俺はなんて答えるのが
正解かわからなくて、
ただ黙々と目の前の枝豆を食ってた。
そういえば、
”なんでそんなに不味そうに食べるの？
私の料理、美味しいの？不味いの？”って
勝手にキレてたAを思い出す。
俺はなんて答えたんだっけ。
やっぱりいつも通り、
お前のこと、無視したんだっけ。
JN「…………俺はこんなに泣いちゃって、
ユンギは平気で。
俺、ダサいよなぁ」
ってジンヒョンが困ったように笑う。
充分、ヒョンはカッコ良かった。
誰かのために泣けるって、すごいことだ。
俺は今まで、
そんなことできた経験がない。
JN「有給溜まってるんだから、
休んでいいんだからね？
精神的に辛いと思うし」
YG「仕事は仕事です。休まないですよ」
って残りのビールを飲み切った俺を、
ジンヒョンは、不思議そうに見つめた。
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作者名：やきにくさん
| 作成日時：2021年7月31日 22時
