JN ページ17
JN「ユンギ」
YG「ヒョン、俺今忙し
JN「結婚するって聞いたけど」
YG「あー、」
会社には誰もいなかった。
つめたい青白い明かりと、
ユンギがキーボードをタイピングする音。
YG「です。ヒョンの部下でしょ?A。」
って、
伸びをしながら言うユンギ。
JN「お前ってたまに、
すごいデリカシーないよね」
YG「え?」
JN「ぜったいに幸せにさせてね。
じゃないと殴る」
YG「……殴るって、」
JN「本気で殴るよ」
ユンギのことを話すAは
耳を赤くさせてはにかむように話すから。
相当ユンギが好きなんだろう。
わかるよ、
男の俺でもユンギはかっこいいと思うよ。
仕事は早いし、
いつも感情的にならず冷静沈着。
クールだけどたまに優しいし。
でも、
JN「なんでAなの」
YG「なにがですか?」
JN「ユンギなら他にも素敵な女性、
たくさんいたでしょ?」
YG「いないっす、」
意外にも即答したユンギに、
僕は頼りなく驚いて、
YG「なんでAか、って質問には
明確には答えられないですね。
………なんとなく?」
ぶん殴ってやろうかと思ったけど、
これでも可愛い大学の後輩で、
事実上、今は上司なわけで。
ぐっと我慢した。
JN「………結婚って
そんな甘いものじゃないと思うよ」
YG「そんなんわかってますよ、
…ただ、なんつぅか、
この人と結婚する自分が想像できたから
結婚しようと思いました。」
って未だパソコンを眺めながら話すから。
ユンギって何考えてるかわからない。
ただその時の僕は決めたんだ。
僕はこれまで時として
彼女の兄になり先輩になり親になり……
は、言い過ぎかもしれないけど、
彼女を見守ってきた。
だから、ユンギと結婚しようがどうしようが
変わらず、彼女を見守っていきたいって
思ったんだ。
今までははっきり言って
下心は充分にあったけど。
これからは下心なしで。
君を守る。そう誓う。
YG「結婚式は親しい人だけでする予定です。
ジンヒョンも来てくれますよね?」
って当然のように上目遣いで
俺に聞いてくるユンギ。
お前って、ずるいよね。
なんか、いろいろ。
JN「おー、ユンギやぁ、
ヒョンが行かないでどうするんだよ。
なんならヒョンがスピーチするよ」
ユンギ。
感謝しろよ。
僕はヘラヘラするのが得意なんだ。
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作者名:やきにくさん | 作成日時:2021年7月31日 22時