JN ページ16
『私、結婚することになったんです』
JN「え？」
『一応お見合い、で、出会った？
人なんですけど』
JN「………ちょっと、待ってよ、」
その瞬間を僕はきっと忘れない。
つい昨日のことのように思い出す。
.
.
.
.
.
.
可愛い部下が、
…………いや、正直に言おう。
僕が想いを寄せてたその子は、
結婚するらしい。
『実は、ここで働いてるんです、』
って照れながらそう言った君。
JN「職場内結婚、ってこと？だれ？
僕の知ってる人？後輩？先輩？」
『先輩ってば早口、笑』
JN「……だって、」
『………ミン代理です、』
って言われて、
世界が止まったってのは大袈裟だけどさ。
けど、なんであいつなんかが君と、
そう思った僕は悪い奴なんだろうか。
JN「ユンギ？」
『先輩、課が違うのに知ってるんですか？』
JN「大学の後輩だよ、」
メキメキと仕事のひたむきさを評価され、
気づけば俺より上の立場で
会社を動かす側になったユンギ。
なんだよ、
ユンギは俺からAまで奪うの？
『結婚式、来てくれますか？』
JN「……、」
『先輩？』
JN「行くよ。行くけど、」
『……、？』
JN「おめでとう、結婚」
君は知らなくてもいいことだけど。
おめでとう、と言うには、
あまりにも
僕は君のことが好き過ぎたんだよ。
とても、
.
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作者名：やきにくさん
| 作成日時：2021年7月31日 22時
