YG ページ11
YG「たぁーいま」
『おかえりー』
YG「今日はあれ教えて」
『あれ?』
YG「ビーフシチュー」
『時間かかるよ?』
YG「別にいいよ、花金だし」
スーツを脱いで
シャワーに入って
部屋着になった俺は準備完了。
『まずは手を洗って下さ〜い』
YG「はいはい、」
Aは手伝わずに俺に指示をするだけ。
まぁ幽霊に手伝わせるほど、
俺も無慈悲じゃないけど。
ビールを飲みながら、料理をする。
久々に人間らしい金曜の夜を過ごしてる。
帰ってきたら死んだように寝るだけだから、
いつも。
いつも、そうだった。
『じっくりコトコト、
食べる人のことを
考えて作ると美味しくなるんだよ』
って言いながら、ポリポリとお腹を掻く。
なんてことないように
言うけど、
そんな言葉で簡単に俺は
胃のあたりがグン、って
何かに掴まれたような気になるから。
YG「じっくり、コトコト。
俺のこと考えながら作ってたってこと?」
『そうだよ〜?こんな無愛想な奴でも、
可愛い私の夫だからね〜、
あー、嫌になっちゃうよ』
って俺を睨む。
“こんな無愛想な奴でも、可愛い私の夫”
YG「言うの遅くなったけどさ」
『んー?』
YG「こんな無愛想な奴の
嫁になってくれてありがとう」
ほんとに遅すぎるけど。
でも、本当に、
ありがとう。
.
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作者名:やきにくさん | 作成日時:2021年7月31日 22時