僕はもう、君のこと好きじゃない【JK・TH】

JK ページ5

JN「やぁー、春なのに暑いね！ジョングガ！」

俺は男の人でも女の人でも
こうやって親しみを持って話してくる人が
苦手だ。

できるだけ話しかけないでほしい。
俺も話しかけたりしないから。
でもまぁ、
人生で一回だけあった。
自分から話しかけたことが。
自分から話しかけたいと思った人がいた。

なんて、
もう昔の話だけど。






ソクジン先生と俺。
二人っきりの生徒指導室。


JN「まぁ、入学してすぐ
進路相談ってどういうこと？って感じだよね」

JK「……、」

JN「中学は、Aと同じだったんでしょ？」








A。

って名前を聞くだけで、
体温が１度くらい上がる自分が恥ずかしい。

俺はこんなに変わったのに、
中身は全然変わってないみたいだ。





JK「まぁ、そうです」

JN「仲良かったの？」

JK「別に、」

元カノです。
なんてソクジン先生に言う義理もないし






JN「ふぅん、そっか。なんかいいよね、
若いって」

JK「なんのことですか」

JN「で、進路のことなんだけど」

JK「何にも決まってないですけど」

JN「だよねーそうなっちゃうよねー、
とりあえず大学進学って書いてくれない？」

JK「………先生としてどうなんですか、それ」

JN「いーのいーの。
見つかるまでは嘘でもなんでも書いたっていいんだから」

ってソクジン先生は笑った。
渋々、大学進学って書いた。





JN「ジョングクって、見かけによらずだね」

JK「え？」

JN「思ったより静かな子だね。」

JK「……だからなんですか」

JN「ふふふ、おまけにツンツンしてるね。
もう帰っても大丈夫だよ。
次の面談の子、呼んできて」

JK「はい、…………あ、次の面談の子って
誰ですか」

JN「Aだよ」


って、先生はニヤって笑う。
なんなんだ、大人の余裕ってやつですか。
全部わかってるよ、って笑いですか。








JK「じゃあ………呼んできます」

JN「うん、頼んだよー」



絶賛Aに避けられてる俺だけど、
面談という口実で話しかけることができる、
ってだけでなんかドキドキしてきた。




A、次面談だって、

Aー、ソクジン先生が呼んでるよ、

こないだはごめん、でも俺なんか悪いことした？




どの言葉が正しいんだろう。

色々考えながら教室の扉を開けてすぐ、

Aがいた。





JK「A、面談、次。」

『………あ、うん。』





結局これしかいえなかった。

俺ってそう。

いつも、こう。









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