JN ページ8
TH「ケーキ、買わないなら
速やかに帰ってもらえませんかー？」
JN「………じゃあいただこうかな。
このチョコケーキ、ここに出てる分全部。」
TH「え？」
JN「メイド達と僕の分。足りるかな？
足りないか。
じゃあこのモンブランも出てるの全部」
TH「………お金持ちなんですね。
お金持ちなのに、なんでそんな暇なんですか？」
JN「暇？」
TH「ヌナに会いに来る時間があるほど
暇なんだなーって」
JN「正直、忙しいよ。でも、それでも、
Aに会う理由があるからね」
TH「理由？」
JN「君に言う義理はないよ。
はい、カード、一括で」
TH「……あ、えっと、、
5,000円以上のお客様には
こちらのスタンプカードを
JN「うん。いただこう。
スタンプカードが貯まると何か
メリットがあるの？
Aとデートができるとか？」
TH「………違いますよー、
店のキャラクターの
ホイップくんのステッカーです」
ホイップくんって、なんだ。
JN「…………そっ、
割に合わないだろう？！
スタンプ全部溜まって、
ステッカー１枚？！
君、商売ってものがわかって
TH「はい、こちらがモンブランケーキ、
こちらがチョコレートケーキです。
お気をつけてお持ち帰りください。
あと、これ、
ホイップくんシールが３枚です」
JN「………、ありがとう」
なんだか、騙された気分だ。
僕は仕方なくシール３枚をもらって、
ケーキをリムジンに詰め込んだ。
運「ぼっちゃま、それは何でしょうか」
年配運転手が僕に聞く。
JN「ホイップくんシールだって。
まったく、舐め腐ってるよ
庶民の遊びに付き合わされたね」
運「ほう、」
JN「聞きなさい、ホイップくんよ。
君はデザイン的に
庶民的で安っぽいよ。
君はビジネス向きじゃない顔立ちをしているよ」
運「ぼっちゃま、シールになぜ
話しかけているのですか？
お疲れですか？」
JN「ふふっ、つっこんでくれてありがとう」
僕は毎日、どんなに時間がなくても、
このケーキ屋に来て、
君に会おうと思う。
君が僕の約束を思い出すまで。
君が僕を好きだと言ってくれるまで。
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名無し9755号(プロフ) - 身分の違う男女の恋愛が好きで、結ばれそうで結ばれない、そんな感じがとても良かったです！ (2021年8月13日 20時) (
レス) id: 12d6118293 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - 今作も最高でした。ありがとうございました！ (2021年4月15日 8時) (レス) id: 30626e481a (このIDを非表示/違反報告)
LuLu(プロフ) - (ここでも大丈夫ですか？ダメでしたら全然消してください！) ジンくん最っっっっ高でした。ファンには見せない領域の儚げなジンくんや、本気で思ってそうなキザなジンくんまで、読んでいて想像つきました。報われて良かったです！これからも頑張って下さい！ (2021年4月14日 23時) (レス) id: 0d8bba83e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やきにくさん
| 作成日時：2021年4月9日 1時
