３８度シタノ、セカイ１【BTS】 (ページ10)

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私は完全に
南のイントネーションを
コピーしようと
7人の会話を注意深く聞き、
そのアクセントや
イントネーションを
頭に焼き付ける必要があった。

それにしても。

私はジミンの左手首の傷の理由を
知りたかった。

彼はこのグループの中で誰よりもにこやかに笑い、
優しい雰囲気だったから、
その傷がジミンにはとても似合わなかった。

とても不思議だった。

YG「飯食ったらすぐ現場に行くんだろ？」

誰に話しかけてるのかと思って
キョロキョロすると

YG「お前だよ」

軍服でさらに顔の白さが際立つユンギさんがウザそうに眉間にシワを寄せた。

『現場？』

YG「医者なんだろ？負傷者の手当てとかあんだろ」

私はグクと目を合わせた。
私が医者なのは間違いないけど、
北朝鮮人で、韓国人のフリをしていることは、グク以外の誰にも気づかれてはいけない

『そうですね、はい、』

HS「やぁ～医者なんてすごいよなぁ」

NJ「…Aさん、」

班長であるナムジュンさんが急に真面目な顔つきで私の方を見た。

NJ「余計なお世話かもしれないですけど、
忠告します。
ここは基地で、女の人は大体看護師だけです。
それ以外はみんな男。
気をつけてくださいね。…テヒョンみたいな男に」

TH「えぇ～ヒョン～、
そんな言い方しないでくださいよぉ～、
グクだってそうじゃないですかぁ」

JK「テヒョンイヒョンほどじゃないです…
っていうかヌナの前でそんなこと
言わないでください、
誤解されちゃうじゃないですか」

TH「誤解じゃなくて事実だろー？」

『どういうことです？』

NJ「みんながみんな
いい男じゃないってことですよ、」

それだけ言ってナムジュンさんは
残りのご飯を食べ始めた。

なんとなくは理解できた。

どこの国でもそうだ。
女は男の道具でしかない。
ここにいる看護師達はきっと、
軍人の男に、
いいように利用されている。

そして、それを黙認するしかないんだ。
ここにいる7人も、きっと、
女を、利用しているんだ。

結局、この7人だって
韓国人で、「男」だ。

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