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JM「でもAはグガを助けた」






『グガ、?』





JM「たくさんの人を殺しても、
ジョングガを助けてくれた。
それだけですごいよ」




『そんなことは




JM「僕は誰をも救えてない。
死ぬことでしか償えないと思った。
上級次官に体を売ったことも
同じ朝鮮語を話す人達を殺すことも
そもそも自分が生きてることも
全部嫌になって
死のうと思った。
手首を自分で切って、
それをナムジュンヒョンに発見された」





『…』





JM「ナムジュンヒョン、何て言ったと思う?」





『……なんて?』




JM「”卑怯な真似をするな、
死ぬなら7人で死ぬぞ”」




………7人で、死ぬ





JM「死ぬわけにはいかないって思えた。
僕はたくさんの人を不幸にした。
僕たちにはたくさんの人を
今度は幸せにしなきゃいけない義務がある」









ジミンが遠い目をして、
私を見つめる。









JM「僕らはアメリカに亡命する。
そうなったら
もう故郷であるここには
帰ることは出来ない」









私はジミンのことをよく知らない。
だけど、きっと優しい人なんだろうな
と思った









JM「きっと亡命したら、
もうAと会うことはないと思う
………でも言わせて」







『……?』






JM「また、……韓国で会おうね」









あぁ、やっぱり、
この人は優しい人だ。

また、韓国で会おう、
それは絶対に叶うことのない約束だった。









ジミン達はアメリカに亡命する。








その頃には。








私はここで北朝鮮人だということがばれて
殺されてる。

もしくは
外部と連絡ができない北朝鮮に送還されるかだ。









『そうだね、会えると良いね』









私ができる精一杯の作り笑顔でそう言うと、
ジミンは数秒私を見つめて、
それから柔らかくいつもみたいに笑った









.

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作者名:やきにくさん | 作成日時:2020年11月15日 23時

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