３８度シタノ、セカイ１【BTS】 (ページ17)

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あたりはもう暗くなっていた。
ここに来てから、
時間が流れるスピードが早く感じる。

ただひたすらテヒョンについていくと、
そこは
銃や手榴弾が置かれている倉庫だった。

広い倉庫には、
豆電球がところどころにあるだけで、
薄暗い中で、
テヒョンは壁にもたれた。

TH「ごめん、歩かせて。ここは盗聴器ないから」

『え？！あ、………そうなんだ、』

TH「俺に感謝の言葉一つくらい
くれてもいいんじゃないの？」

テヒョンの低い声は倉庫の中で響く。

『…私のことどうしてかばったの？それに

TH「北の人でしょ？」

当然、というような顔でテヒョンが言った。
グクにしかわからないことを、どうしてテヒョンが？もしかしてグクがテヒョンに

TH「グクじゃないよ。あいつは隠してるつもりだけど、俺が勝手に気づいちゃったから。
んー、てか、最初からわかってた。
Aに銃を向けたとき、ね？」

そう言ってテヒョンは手で銃をつくって、
バァーンって、片目を瞑って、
私を撃つジェスチャーをした。

TH「Aの北朝鮮のバッジ、
グクが隠すの見ちゃったんだ。」

そんな前から知ってて…
どうして平然としらないフリして
私と一緒に居たんだろう。
朝ごはんの時だって、、、、
どうしてあんな普通に

『知ってて、なんで、………撃たなかったの？』

撃つとしたら最初に出会った時だった。
いや、私を撃つチャンスなら
いつだってあったはずだ。なのに
私を生かした。
どうして？

TH「.....ねぇキスしていい？」

……………………え？

『ちょっと、私の質問聞いてた？
なんで撃たなかったのって聞いてるんだけど？』

TH「今したいんだけど、ダメ？」

『なん、、、、、なの？あなた、』

TH「質問ばっかりのその口を塞ぐにはもうキスしかないと俺は思うんだけど」

テヒョンは私の顎を45度だけ上げた。

『何もしないで』

私がテヒョンの胸を押すと、テヒョンは、
その反動で一歩だけ下がった。

TH「…北朝鮮人ってみんなAみたいに頑固？笑」

テヒョンの顔は笑っているようだけど、
引きつっていた

『ちゃんと質問に答えて』

TH「…Aを撃たなかった理由は言わない
でも、約束するよ
Aの国籍のことは誰にも言うつもりはない
約束する」

テヒョンは私の前に、長い小指を差し出した。
私は自分の小指をテヒョンのそれに絡めた。

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