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「パク・Aさん。
リストにいないけど、
君は本当に韓国人の医者か?」









当然のことだけど、
想像以上に早く気づかれてしまった。

仕事をこなしてる中、
突然軍部長といわれるお偉いさんが私の前に来て、
そう言った。

その後ろには、
今朝テヒョンと一緒に気持ちよくなってた
看護師がいた。

彼女が軍部長に耳打ちしたんだ。









…味方になってくれるグクは
今ここにいない。

今度こそ、本当に殺される。

北朝鮮人だ、という理由だけで。









『はい、韓国人です。
ただ、IDはこないだの38度以南近辺で
起きた銃撃の中で、紛失してしまいました。
ですから、今身分を証明するものが手元になくて、』



「ここに来る前は、韓国のどこの病院の所属だった?IDの番号は?』



『えっと、…』









手が汗ばみ、こめかみを流れる血管が
どくどくと音を立てる。









もう終わりだ、
韓国のどこの病院だったかなんて
説明できない
IDってなに?
どうしよう、
今度こそ、もう、ほんとに、









TH「彼女は韓国の病院所属じゃないんです。
アメリカの大学病院で働いてたんですよ。
だから、所属はありませんし、IDも、
アメリカの国籍だから、ありません。
身分証明ができる唯一持っていたパスポートも
こないだの銃撃事件の際に紛失したそうです。
ね?パクさん」






『テ、ヒョン、さん?』





「君、任務が終わってないだろ?何故ここにいる?」




TH「あぁ、ちょっと忘れ物のついでです。
それよりも、彼女のこと、ご理解いただけましたか?軍部長?」



「まぁ、君が言うならそう言うことなんだろう。
ということだ、イ君」









看護師のその人はイさんというらしい。
私をかばったテヒョンと私を、
その看護師は交互に見つめ、恨めしく睨んだ。









TH「行こう、」









テヒョンがそう小声で私の耳元に囁いて、長い脚で、大きな歩幅で、先を歩いた。









.

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作者名:やきにくさん | 作成日時:2020年11月15日 23時

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