最果ての場所で【YG】 (ページ10)

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JK「牛乳、うまい………ね」

『でしょ。病院の売店の牛乳、
結構おいしんだよ。今度買ってみ』

JK「おん」

さっきまで死にたがってた人には
見えないくらい。
グクは穏やかな表情で、
空を仰いだ。

病院の屋上から見える夜景は美しい
夏の星座と夜の灯たちが
ジョングクの横顔を照らした

『……さっき、、
ジョングガが飛び降りようとしたとき、
止められなかった、
だって私も気持ちわかるから。

もうすぐ死んじゃうのに、
私のために病室は借りられてて、
点滴は使われて、看護師さんは仕事して。

その労力とか費用は、
これから生きる可能性が高い人のために
使われるべきなのに、って思っちゃうんだよね』

JK「もう、結構、やばいの？」

『あはは、なにその質問』

JK「だって、

『うん。多分もう少しで死んじゃう。
延命治療の話も勧められたけど、
断ったよ。
お金だけかかっちゃうもん』

JK「じゃ、、何を想って毎日生きてるの」

透き通ったグクの目は

私のことを本当に不思議そうに見つめた。

『恋、してるんだー、わたし』

っていうと、
グクが拍子抜けしたように
固まる

『グクも会ったことあるかな、
外科のユンギ先生。』

JK「は、担当医に恋してんの？」

『え？うん、そうだよ？』

JK「何歳差だよ」

『何歳差だろうねー、
そういえば聞いたことないな。
でも私の愛は年齢なんて軽々超えちゃうよ』

なんのウケも狙ってないのに、
グクは下を向いて笑った。

JK「なんだよそれ、そんなんじゃ俺も

『なに？』

JK「恋したくなっちゃうじゃんか」

夏の風にグクのトゥルトゥルした
綺麗な黒髪が揺れた。

あぁやっぱり。

この人には死んでほしくない。

だってこんなに綺麗な男の子を
私は見たことがない。

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