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30.YG ページ30

壊れないように
傷つけないように

大切に、大切に閉まってきた









でも、それだって
全部きっと無駄だった。









今となっては、
俺がした過ちは、
数え切れない。

だから、どこで間違ったのか、
自分でもわからない。









俺が出会ったとき、
良かれと思ってタバコ吸ったのが間違いだった?

それとも俺がAの担当医になったところから?

俺が延命治療の件をもっと真剣に説得してたら
違う現実があった?



どこで、間違った?









JK「ユンギ先生、
いつまでそこにいるつもりですか」






Aが「いた」ベットの端に
座っていたら
車椅子の青年
俺はお前のこと、知らないんだけど。





JK「A、行っちゃいましたね」



YG「なんで俺のこと」



JK「A、ユンギ先生の話しかしないから」



YG「………っ、」









好きだ、

って俺の

告白を聞いて、

Aは安心したように微笑んで、

そのまま眠るように息を引き取った。







無慈悲で無機質な
心停止の音は
医者になってから何度も聞いたって言うのに
今までで一番腹が立って絶望させて
俺をかき乱した。









JK「今日、誕生日だったんですよね?
Aの」


YG「……ん、」


JK「ほんとは本人にあげるつもりだったけど」





車椅子のそいつは
俺に小さなキャンバスを渡してきた





そこにいたのは

妙にリアルで、

本当にすぐそこにいるような感じで、

微笑んでるAの絵だった







JK「Aからの伝言です」



改めてそいつの目を見ると、
ビー玉みたいに透き通った瞳をしてた。



注意深く、耳を傾けた。

Aは自分が死ぬとわかってて、

なんて言葉を俺に残したんだろう。









.









.









JK「”一生分の恋をありがとう”…って」





きっとそれは
俺のセリフなのに。







Aの絵を見つめて、
強くそれを抱きしめた。









俺の愛情表現は、
とんでもなく不器用だったかもしれないけど、
それも全部Aは気付いてた。

気付いてて、
俺のことを愛してくれた。



YG「……俺も。
一生分の恋、
お前に捧げたよ。
ありがとう、」








この世にいなくなっても、

当分は、

好きでいさせてほしい

Aを忘れる努力とか、

新しい恋を始めるとか、

馬鹿みたい。

そんなん無理。



ごめん、だから

多分これからも、

好きだ、

ずっと。









.



End

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設定タグ:BTS , ユンギ , シュガ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:やきにくさん | 作成日時:2020年10月23日 15時

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