最果ての場所で【YG】 (ページ25)

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うざいとか、しつこいとか
言うくせに
しっかり私のことを後ろからホールドして
眠ろうとするユンギ先生。

YG「さみぃー」

『そんなにくっつかれたら眠れないです』

YG「これくらいくっつかないと
寒くて眠れないから」

人たらしめ…

でも、、、、毎晩こんな風に眠れたら
幸せだろうな。

ベットの上の小さな明かりを
見ながら私はそんなことを思った。

『先生、誕生日プレゼントは
ケーキだけですか？』

YG「え？なんか欲しいもんあんの？」

『私、あの指輪が欲しい、』

布団にうずくまりながら、
テーブルの上に置いてある
銀のリング

先生は
さみーっていって
布団から出て、その
シルバーのリングを取って、
またベットに入って私を後ろから抱きしめる。

YG「これ、俺のサイズだけど」

『うん、それがいいの』

後ろから私の体を抱きしめながら、
先生がおそるおそる
わたしの左薬指に
ゆっくりと、ゆっくりと、
指輪をはめる。

布団の中に入りながら、
お互いの体温を感じながら、
こんなふうに指輪をはめる
カップルは、
世界で私達以外にもいるのかな

YG「やっぱブカブカじゃん」

『そう、だね、？』

すぐ近くでユンギ先生が
肩を揺らして笑うから
その振動がわたしにも伝わる。

『もらっていいの？』

YG「いいよ、そんなんで良ければ」

先生にとってはただのリングでも、
私にとっては
すんごく特別なものに思えて。

『ユンギ先生』

YG「ん？」

『大好きだよ』

YG「……………お、ん。おやすみ、」

俺も、って今日は言ってくれると
思ったんだけどな。
でも、
私が何の要求もしてないのに、
先生から黙って「左手の薬指」
にリングを通してくれただけで、
私は本当に嬉しかったよ

目を閉じて、
布団と
自分が着てるユンギ先生の服と
部屋全体から香る
ユンギ先生の爽やかな香りを
胸いっぱいに
肺いっぱいに送り込んだ。

私のお腹に置かれたユンギ先生の手を
私は軽く握った。

それはゴツゴツしてて温かくて
生きてる、って強さを感じた

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