すのふぁみりー！ 4th (ページ8)

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にゃんにゃんにゃ？ページ8

翔太side

2月のイベントのバレンタインも終わって、3月の雛祭りまでに街中リサーチして来いとか雑な外回りを命じられた。

もう3月に入りそうだって言うのに、各地で雪だとか寒くなるだとか今年は本当に寒い。

っはぁー、さむ。
早く帰りたい。

予め目星を付けていた店を回ってて気が付いた。

なんか、至る所にねこいる。

なに？今日ねこの日？

ねこの日とか知らねーんだけど。
うちの店もやった方がいいのかな。

次の店に向かおうとして、ふと立ち止まる。

いつもだったら、ひとりだったら絶対通らない道。

危ないからとかじゃなくて、ただ単に嫌なだけ。
キャッチのお姉さん達がわんさかいるわ、囲まれるわであんまり良い記憶がない。

でもあーゆー人達ってイベント事とか何かと大事にしてるっていうか、イベント命な感じ。

まぁまだ昼間だし、キャッチとかいねぇだろ。

通ってみよ。

そんな軽い気持ちだった。

？「さくちゃーん！」
？「さくちゃんこっち向いて？」
？「可愛いよぉ〜！！」

なんて誰かに向けた声が聞こえて。
振り向けば、当のさくちゃんとやらは男の人達で見えない。

でも平日の昼間にしては、人だかりが出来てて。

なんだ？アイドルでもいんの？

立ち止まった足を人だかりへと向けて踏み出す。

あ、ちなみにこれも軽い気持ち。
アイドルなんて1mmも興味ないけど、なんか気になった。

ただそれだけ。

？「さくちゃん次こっち見て！」

群がった人達の隙間から見つけた、さくちゃん。

さくちゃんもやっぱりねこ耳を付けてて、メイドではないけど絶妙に良い丈のミニスカのコスプレ。

こっちを向いてないから横顔だけど、可愛い雰囲気出てる。
あぁわかるな、男が好きそうな感じ。

？「さくちゃんはお店に立たないの？接客は？」

どっからか飛んできたそんな声にさくちゃんはふるふると首を振る。
その後、ごめんねと手を合わせて謝るさくちゃん。

さっきからひと言も喋ってないけど、声出ない？
声出ないのにわざわざキャッチとかあんの？
、、危険すぎだろ。金のためか？

？「俺さくちゃんいたら絶対指名するのに」
？「俺も。さくちゃんのために通う」

真剣に語り出す男達に、やっぱりこの界隈わかんねぇなと改めて思った。

そんな奴らに笑顔を向けた顔がやっとこっちを向いて、さくちゃんと目が合った。

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