すのふぁみりー！ 4th (ページ15)

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大介side

バイト着から私服に着替える。
早着替えってやつなのかな？某アイドルになれそう。

「すみませんっ！お先に失礼します！」

バイト仲間達からの返事を聞く前にバイト先を飛び出す。

今日は急がなきゃ。

大事な日だから。

オフだったはずなのにヘルプが入って、終わらせて慌てて帰ってきて、お風呂に突っ込まれて。

照「だい兄、髪くらい乾かしなよ」

「このくらい自然乾燥でいーの」

しょうた「だめ。照」

無理やり入れられたけど、しっかりあったまったからほかほか。

半乾きのままタオルを肩にかけてリビングに戻ったら、照と翔太に見つかって洗面所に逆戻りした。

ドライヤーくらい1人で出来るのに、照が乾かしてくれて。
ドライヤーの音の合間にリビングから弟達の声が聞こえてきて。

ラウ「あ、翔太くん踏まないでー」

翔太「うぉ、すげーな。花だらけじゃん。まだ作んの？」

蓮「わかんない。亮平くん」

亮平「うん？わ、すごい。いっぱい作ったね」

ラウ「まだ作る？紙まだあるー」

亮平「んー、とりあえずはいいかな。飾り付けしちゃおうか」

もくもくと作ってたみたいで、ラウと蓮を囲うようにお花がいっぱい。
足の踏み場もないっていうのはこういうことだろうな。

今日は、誕生日会。

もともとはひとりひとり行うはずが、俺のせいで延期に延期を重ねて、また延期を重ねて、ついには俺の分もまとめてすることになった。

食べ物系は涼太と康二が担当してくれるんだけど、今回ケーキは頼んだの。

康二とラウ以外でデザインを考えて注文したんだよね。
結構凝ったから反応が楽しみー。

照「ん、出来た。乾いたよ」

「ひかるありがとー」

ほら行っておいで、と背中を押されて洗面所を出る。

きっともう準備は終わってる。

また何も手伝えなかった。

でもそれでも、まだこれから始まるから。

盛り上げるのは俺の役目でしょ。

ラウ「え、待って、箱でか！！」

涼太「箱開けるよー」

「え！！？」

ケーキは1段目がラウのデザインで、2段目が康二のデザイン、3段目がデコレーションの予定で注文してた。
ラウと康二の好きな物とかをアイシングクッキーで表現したりしてるの。

前にオタク友達と推し不在の誕生日会をした時に、このケーキの存在を知ったんだよね。

でも、いま俺の目の前にあるのは、3段目が俺デザイン。

涼太「大介の誕生日会も、だからね」

、、泣いちゃう。ありがとう。

finish...