優しさの個性 ページ36
佐久間side
ふぇ、ふぇ、、
「ぶぇっくしょーーい！」
あぁもう、こんなのやばいってば。
目の前に置かれたティッシュを取って、ちーんと鼻をかむ。
鼻水がたれてきそうな感じがして、もう一度ティッシュへ手を伸ばすけど箱の中身は空っぽ。
えぇぇ、困る。
てか俺がティッシュ使いすぎなんだわ。
だってゴミ箱ティッシュのゴミしか入ってないもん。
たれてこないように、上を向いて耐える。
ん、、これはこれでなんか息苦しいな。
「んん゛っ」
あ。
ずずっと鼻水を啜る。
啜ったのにたれてきそうになる。
んぁ、たれる、、
阿部 「ちょっと、、んもう」
新しいティッシュの箱を持った阿部ちゃんがナイスタイミングで現れて、鼻水拭いてくれた。
阿部ちゃん優し。神様。
「あべちゃ、、あんがと」
阿部 「いーえ。鼻声すごいね」
「うん。すげえ詰まってる感じするの」
阿部 「新しいの置いとくからね」
「はぁい」
まじ優しい俺の阿部ちゃん。
勉強も出来て、気遣いも出来るなんてまじで良い子。
はぁ、、しんどい。
渡辺 「佐久間、鼻たれてる」
「んぁ、、やべ」
渡辺 「お前、熱は？」
マイペットボトルに水を入れに来たしょうたに鼻水たれてることを指摘してくれたしょうたに体温計を渡されるけど。
測りたくないんだよ。
渡辺 「んだよ、早く測れよ」
反抗の目で見てたけど、しょうたにはなんにも効かなかった。
わかってたけどさ、ちょっとくらいいいよいいよって甘やかしてくれてもいいじゃん！
しょうたには阿部ちゃんみたいな優しさがない。
いっつも俺に冷たいし！
ピピピ、、
「、鳴ったぁ」
渡辺 「はい回収〜」
「ちょっとぉ、もー！」
渡辺 「はいはい」
鳴ったと同時に体温計を奪われた上に、子供扱いされた。
阿部 「何度？」
渡辺 「38.2」
阿部 「うわ、佐久間上がってきてるじゃん」
「っくしゅ、ん」
渡辺 「お前なぁ、、薬は飲んだわけ？」
何度めかのくしゃみ。
帰ってきてから鼻水とくしゃみが止まらなくて、しょうたが一番風呂を譲ってくれて、ゆっくりあったまったはずだった。
「え、、もしかして俺悪化してる？」
渡辺 「お前、俺に怒られたいの？」
「違う違う、ちが、っけほ、けほけほ」
渡辺 「あーもう興奮すんなって」
しょうたは乱暴な看病をしてくるし口も悪いけど、優しいんだよね。
えへへ。
渡辺 「ニヤつくな、早く寝ろ」
finish...
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作者名：永遠
| 作成日時：2021年11月23日 14時
