. ページ35
深澤side
結局、昼のケータリングも佐久間はあんまり食べなくて。
食欲がないわけじゃないけど、とは言ってたけど。
ケータリング食べた後は寝るのかと思ったら、康二達とゲームし始めて騒いでたから、まぁ様子見として俺は椅子を並べてレッスンまで一眠りすることにした。
まじでこの時間が至福なのよ。
昼飯食って寝るなんて、罪悪感と幸福感の狭間だけど、幸福感が勝つ。
阿部 「ふっか寝るの？」
「10分前なったら起こして〜」
阿部 「はいはい」
決して静かとは言えない、うるさめな佐久間達のBGMを聞きながら幸福感の夢の先へ行くのは一瞬だった。
阿部ちゃんに起こされて、ぐぐぐっと伸びをして首を鳴らす。
「、、よく寝た」
阿部 「そりゃよかったよ」
この時は佐久間が体調悪そうだったことなんてすっかり忘れてた。
靴を履き替えて、ゆるーくストレッチをして。
始まったダンスレッスン中に、足を止めてしまう佐久間。
岩本 「佐久間？」
佐久間 「ごめん。ちょっと抜ける」
照が佐久間に気づいて、音を止める。
佐久間は下を向いたまま、レッスン室を出ていって結局最後まで戻らなかった。
途中心配になってレッスン室を出たところで、外のソファで座って目を瞑る佐久間。少しくらいなら我慢してでもレッスンに参加する佐久間だから、相当なんだろうなと思ってそっとしておくことにした。
その日の夜。
なんかあった時対処できないから、佐久間を一人で寝させるのは怖いって話になって。
なぜか俺と一緒に寝ることに。
「、、さくま寝た？」
佐久間 「寝た」
「起きてんじゃねぇかよ！早く寝ろよ！」
佐久間 「お前が何回も聞いてくるからだろ！」
なんてバカなやりとりを何回もして。
静かになって、寝たかな？と思って、背中を向ける佐久間の顔を覗き込む。痛みを逃すように浅い呼吸を繰り返して、胸らへんを皺がつくくらいに服を掴んでる佐久間。
「っえ、ちょ、救急車っ、！」
めちゃくちゃ焦って携帯を手に取ったけど、佐久間に大丈夫って息も絶え絶えに言われて。
こんな状況で何言ってんだよ、って思った。
大丈夫って呼吸と共に吐き出す佐久間に、抱き起こして少しでも楽になるようにするしかなくて。その大丈夫が自分自身に言い聞かせてるように聞こえて、俺がしてやれるのは黙って支えること。
佐久間が落ち着いて眠りにつくまで。
finish...
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 683人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：永遠
| 作成日時：2021年11月23日 14時
