. ページ24
岩本side
少しずつ「テレビに出ること」について考えるようにもなって。そのきっかけは“テレビの出方”。
仕事自体は改善しなくて大丈夫かなと思ってたけど、何かしないと現状は変わらないから。
やってみて違うかもしれないし、それはやらないとわからない。
最初は体育館でアクロバットをするくらいの動きを求められていたところから、安全の保証が出来ないちょっと危ない場所でのアクロバットの強要とか、いろいろなことを求められるようになったから。
佐久間だけじゃなくて、もちろん俺達も。
そうやって衝撃的な映像を伴うような体を張る仕事をするうちに、ファンのみんなが心配してくれて。
Twitterとかを見ても「お仕事といえど無理しないで」って声がたくさんあって。
そういう露出きっかけで面白いと思って、興味を持ってくれた人もいるとは思うけど、ずっと好きでいてくれてる人達を心配させてしまっている。
新しく知ってもらうのも大切だし嬉しいことだけど、危険を伴ってまで、ファンを不安にさせてまですることなのかな。
俺達はファンを幸せにするんじゃなかったっけ。
1回考えちゃうと、誰のためにやってるんだろうって思ったのが、立ち止まるきっかけ。
求められることをする。
もともとのファンを大切にする。
その考えは忙しい時には常にある。
結果的に応援してくれるファンの方が喜ぶことはしようというスタンスに落ち着いた。
時々その選択を間違えてしまう時もあって、ファンを悲しませてしまったり怒らせてしまったりすることもあるけど、俺達はゆっくり歩いていこう。
時間は有限だけど、焦らなくていい。
佐久間 「みんなごめん、ね」
阿部 「佐久間が謝ることなんてない」
佐久間 「でも」
阿部 「佐久間達だって、大学受験で一時活動休止した俺を待っていてくれたでしょ？」
阿部の時も、そうだった。
ちょうど離脱するメンバーがいたり、その時のグループがなくなったりした時期で、阿部と衝突するメンバーがいたりして。
みんながみんなピリついてた時期で。
でもそれでも、ふっかが待とうって。
絶対戻ってくるからって。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 683人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：永遠
| 作成日時：2021年11月23日 14時
