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渡辺side
食べることを忘れて、夜も寝れなくなって。
佐久間の異常が少しずつ、少しずつ、警報を鳴らしていって。
不眠とか食欲不振に悩まされた佐久間は体重が6kgも落ちて、40kg台になってしまった。
もともと身長が小さいのもあるけど、筋肉があっても体重は比較的軽めの佐久間。
それでもさすがに40kg台は見過ごせない。
軽すぎる。
当たり前に身体が追いつかなくなって、体力バカだった佐久間がレッスン中に過呼吸を起こしたり、倒れかけたり。
目黒 「佐久間くんっ！！」
「っ、ぶねぇ」
佐久間 「はっ、はっ、はぁ」
ラウ 「しょっぴー、タオル引いたからこっちに」
「ん」
アクロバットも危なくてさせられなくなって。
俺と照で心療内科に連れて行って。
この時は病院に行ったんだからもう大丈夫、なんて勝手に思い込んでた。
勝手に思い込んで、勝手に良くなってるように感じて。
佐久間はそんな俺達を見ていたと思う。
少しずつ良くなってる気がしてたのに、その２か月後にPTSDの診断が先生から下った時、頭が真っ白になる感覚を感じた。
言われたことに理解が追いつかない。
え？
思考回路が停止した俺達に先生が畳み掛ける。
先生からは “ 原因を取り除くこと ” って。
それだけだって。
でもたったそれだけが佐久間も俺達も難しかった。
原因が存在しないものだから。
誰かの気持ちとか思考とか触れられないものをどうにかするって解決策はどこにあるんだろ。
触れられないのに変化を持たせることって出来るのかな。
誰も想像してなかった未来に、見えていた光が消えた。
阿部 「薬飲めた？」
向井 「さっくん今日は俺とや」
まさか佐久間が睡眠薬と安定剤を服用して、生活してるなんて誰が想像する？
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作者名：永遠
| 作成日時：2021年11月23日 14時
