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目黒side
佐久間くんのドラマの仕事が決まった話を聞いて、1ヶ月半ほど経った。
ドラマも放送が少し前に始まって。
こないだ2話目が終わったところ。
正直、佐久間くんの演技が凄すぎて圧倒された。
自分も演技のお仕事をいただけるようになって、俳優さん達の演技を間近で見て触れて。
そういう空間を経験したし、刺激にもなった。
佐久間くんの役柄が彼に合いすぎてて。
役柄に佐久間くんを割り振ったんじゃなくて。
上手く言葉に出来ないけど、佐久間くんの為にあるような、そんな感じ。
それくらい凄い。
佐久間くんの演技は、役柄は、大好評大絶賛で。
最初こそ、大絶賛だったんだけど、少しずつ何かが解れてきて。
佐久間くんとトイレに行った帰りにたまたま聞いちゃった。
スタッフ 「佐久間さんのドラマ凄いよね、！」
スタッフ 「演技上手すぎでしょ」
スタッフ 「でも上手すぎて怖くない？実はほんとだったりして」
そんなスタッフさんの声が聞こえて、俺も佐久間くんも思わず足が止まる。
こんなどこで誰が聞いてるか分からないところで。
スタッフさん達がいる方を見ていて、俺からじゃ顔が見えないのが怖くなって。
「佐久間く、」
佐久間 「んひ、ほんとはなんてないのにねぇー」
くるりとこっちを向いた佐久間くんがニカッと笑って、また歩き出す。
「、佐久間くん！！」
佐久間 「んー？」
自分が呼び止めたのに、上手く言葉に出来ない。
佐久間 「めめ？」
佐久間 「蓮？」
「佐久間くん、ひとりで抱え込まないで」
佐久間 「にゃ、だぁーいじょーぶだから」
「、、そう言っていつも無理してる」
佐久間 「んは (笑) そうだねぇ」
佐久間くんには何を言っても、いつもこんな感じで逃げられちゃう。
____俺じゃ頼りない。
そう、自分を責める事もある。
だって俺も佐久間くんに寄り添いたい、頼って欲しい。
佐久間くんにとって、安心出来る存在でありたい。
佐久間 「大丈夫、無理な時はちゃんと言うから」
佐久間くんは俺達の事をよく見てる。
いつもならのらりくらり逃げる癖に、こーやって目を合わせて真面目に言われたらたまんない。
ほんとにこの人には敵わない。
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作者名：永遠
| 作成日時：2021年11月23日 14時
