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向井side
さっくんの体調が安定せえへんから、いつもよりも短時間詰め込み型でやってて。
最初はさっくんだけの予定やったけど、それやとさっくん気にしてしまうから。
全員同じスケジューリング。
もともと振り入れが早い方でもないし、俺は泣きそうやねんけどな。
やけど、泣き言言ってる訳にもいかんから。
頑張らあかん時ってある。
今やと思うねん。
俺もさっくんの力になりたいねんもん。
やから、支えれるとこで支えんねん。
俺にはふっかさんとかしょっぴーみたいな支え方はできひんから。
そう思って、手元の袋を見つめる。
さっき、さっくんに渡したペットボトルの蓋に付けたストロー付きキャップ。
ちっちゃいことかもしれんけど、何事も積み重ねって大事。
さっくんやって頑張ってんねんから。
40度すれすれで仕事やるって言う人おる？
俺ならごめんなさいって謝るもん。
出来ひん。
自分がどうなるかわからへん。
休める仕事でもないんやけどな。
それでも調整したらまだましやとおもう。
渡辺 「康二、康二の上着佐久間に貸してもいい？」
「おん、ええで。そのために分厚いのん着てきてん」
しょっぴーが俺の上着をブランケットの上からかけてるのを見て、楽屋に来てからずっとさっくんに寄り添ってるふっかさんがこっちを見て笑った。
それに手を振り返す。
阿部 「康二おつかれ」
「阿部ちゃんもおつかれ」
阿部 「佐久間どう？」
「朝よりはましやで」
阿部 「もうほんとに頑張りすぎなんだから」
そう口では言うけど、阿部ちゃんの顔は優しい。
マネージャーさんもスタッフさんも、みーんな優しい。
さっくんのことを責める人がおらん。
ほんま良い人達に囲まれてるなって思う。
深澤 「康二、佐久間が」
「んー？どしたーん？」
さっくんが面白い話してっていつもみたく言ってきた。
俺の話はさっくんの中では子守唄みたいなもんらしくて、寝れるらしい。
俺の話で寝てくれるんさっくんしかおらん。
やから、ここだけは譲れん。
深澤 「康二ナイス。佐久間寝たわ、ありがとう」
こんなん安いもんや。
finish...
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作者名：永遠
| 作成日時：2021年11月23日 14時
