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彼の場所なのに ページ46

部長の隣で爽やかに自己紹介をした彼が、並んでいる私たちひとりひとりと握手をしながら挨拶をする。


「よろしく」と、きゅっと手を握られた女子社員の顔がみるみる赤くなって、黄色い声が飛び交う。

その声が聞こえてないわけないのに、気にすることなくどんどん握手を続ける彼。



「彼はチョン・ユンホくんだ。わからないことは彼に聞いて」

部長に名指しされたユノさんが「よろしく」彼に手を差し出した。


「よろしくお願いします」

人当たりの良い笑顔で握手を交わした彼が、私の前に来た。



「パク・ユチョンです。よろしく」

「濱田Aです。よろしくお願いします」


軽く頭を下げながらその手を握ろうと手を出したとき


「……え?」

頭上から、驚いたような声が聞こえた。



「濱田……A…?」

「え?」


見上げると、私を見る彼と目が合った。


……え。なに…?
めちゃくちゃ見られてる……?


綺麗なその瞳から目を逸せないでいると


「私はスヨンです!なんでも聞いてくださいね!!」

隣にいたスヨンが、勢いよく彼の手を握った。


「あ、あぁ。よろしくお願いします」


私をちらっと見た彼が、その後も流れるようにみんなと握手を繰り返して

最初と同じように部長の隣に立った。




……な、んだろう。
まだ見てる……。



「じゃあデスクは……、あぁ。ちょうどチャンミンのデスクが空いてるな。
パクくん、あの空いてる席を使ってくれ」


「わかりました」


みんなにぺこっと頭を下げた彼が、ゆっくりそのデスクに移動する。


……ウソ。
だってそこは……っ


みんなが自分のデスクに戻っていく中、じっとその姿を見ていると


「Aちゃん、仕方ないよ。大丈夫。三ヵ月だけだから。ね?」


私の気持ちを察してくれたユノさんが、ポンポンと優しく私の肩を叩いた。



「そう…ですよね」



デスクに戻って資料を広げる。

別に大したことじゃない。

余分なデスクがないことはわかってるし、チャンミンくんのデスクがなくなったわけじゃない。


だけど、顔を上げるといつも優しく目を細めてくれた彼の場所に、違う人がいることが

なんだか無性に寂しかった。

彼のいないランチ→←研修に来た



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設定タグ:東方神起 , チャンミン , 恋愛   
作品ジャンル:タレント
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ユチコ(プロフ) - miyuさん» miyuさん。ドキドキありがとうございます笑 もどかしい二人を楽しんで貰えたら嬉しいです〜。メッセージにてパスワードをお送りしましたので、確認をお願いします。 (2020年12月25日 11時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - やばーい!キュン死しそうです♪もどかし過ぎてドキドキします!←忘れてた感情 笑 パスお願いします♪ (2020年12月22日 0時) (レス) id: aef111b54a (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - パス、さっそくありがとうございました!うれしいです! (2020年4月24日 19時) (レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - あみさん» あみさん。読んでくれてありがとうございます(*´˘`*)ドキドキして貰えて嬉しいです〜(o´艸`)passを送らせていただきましたので、確認をお願いします。 (2020年4月21日 13時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - ドキドキきゅんきゅんしながら読ませていただいています。パスワード、是非ぜひ教えてください。楽しみにしております。 (2020年4月20日 11時) (レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユチコ | 作成日時:2015年4月22日 20時

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