飛び立つ ページ44
まるで映画のワンシーンでも撮ってるみたいに抱き合う私たちを見て、数人の男性が口笛を鳴らしながら通り過ぎていく。
別にいい。
誰に見られたって構わない。
「……三ヵ月です。三ヵ月で必ず帰ってきます」
「うん……」
「たくさん連絡します。寂しいなんて想う暇なんかないほど、たっくさん連絡しますから」
「うん……」
「僕がいなくても、いっぱい食べて、いっぱい寝て。いつも通りに過ごしててください」
「うん……」
「たまにはヒョンとご飯食べてもいいですけど…、ふたりきりじゃなく必ずスヨンやジユンヌナも誘ってください」
「うん……笑」
「…笑いごとじゃねぇですよ。なにかあったら…もし他の男が言い寄ってきたら、すぐこの印を見せるんですよ!?わかってますか?お?」
うんうん、と首を振る私をそれでも心配そうに彼が見る。
消えたら困るから、と昨晩沢山残されたチャンミンくんの印。
小さな痛みを感じる度に、彼の気持ちが、彼の想いが刻まれるようで胸がきゅんと音を立てた。
「心配しないで…」
この印が三ヵ月ももたないってことは、きっとチャンミンくんもわかってる。
そして
「私にはチャンミンくんしかいないよ…」
「……知ってます」
大事なのは、印なんかじゃないってことも。
ちゅ、とキスしてくれたチャンミンくんとふふ、って笑い合って。
もう一度ちゃんとキスをした。
「や〜、チャンミナ〜。笑」
「…あの〜。お取込み中悪いっけど、チャンミナ、そろそろ行っかなきゃね」
いつの間にか隣に来ていたユノさんとジユンさんにニヤニヤされて
急に恥ずかしくなってチャンミンくんと一緒に照れ笑いして。
「……じゃあ、行って来ます…!」
「いってらっしゃい」
私の手からするりと抜けた彼の温かい大きな手が、すっかり見えなくなるまで見送って。
「……Aちゃん。帰ろっか」
ジユンさんに肩を抱かれ
止まらない涙をボロボロ零した。
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ユチコ(プロフ) - miyuさん» miyuさん。ドキドキありがとうございます笑 もどかしい二人を楽しんで貰えたら嬉しいです〜。メッセージにてパスワードをお送りしましたので、確認をお願いします。 (2020年12月25日 11時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - やばーい!キュン死しそうです♪もどかし過ぎてドキドキします!←忘れてた感情 笑 パスお願いします♪ (2020年12月22日 0時) (レス) id: aef111b54a (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - パス、さっそくありがとうございました!うれしいです! (2020年4月24日 19時) (レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - あみさん» あみさん。読んでくれてありがとうございます(*´˘`*)ドキドキして貰えて嬉しいです〜(o´艸`)passを送らせていただきましたので、確認をお願いします。 (2020年4月21日 13時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - ドキドキきゅんきゅんしながら読ませていただいています。パスワード、是非ぜひ教えてください。楽しみにしております。 (2020年4月20日 11時) (レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユチコ | 作成日時:2015年4月22日 20時