誘ったのは ページ18
チャンミンくんの声が、顔が…不快を表わしていた。
だって本当に知らなかったの。
こんな風に、男性に優しくしてもらったことも、洋服を買ってもらったり映画に連れて行ってもらったことも初めてだったから。
だから、私がしようとしたことが、チャンミンくんを不快にさせるとは思わなかったの。
「ごめんなさい……」
「……なんでAさんが謝りますか?」
小さな声で謝った私を見て、彼の顔がますます怖くなった。
「だって…チャンミンくんに嫌な思いをさせたから…」
「…嫌な思いってなんですか?」
「なにって…、チャンミンくんが選んでくれたのにしつこく自分で払おうとしたから…」
「…それ。本気で言ってますか?」
「え?」
顔を上げた私を見て、「はあぁぁぁ」って脱力したみたいに膝に手を置いた彼。
そして、ゆっくりと身体を起こしたチャンミンくんが眉を下げて困ったように笑った。
「ダメですね。あなたには全部…ちゃんと。言葉で伝えなきゃ伝わらない」
「え?」
「正直に言います。僕は今ガッカリしてるんです」
「どうして、ですか?」
「それは…、Aさんが僕と同じ気持ちじゃないから」
寂しそうに私に向けられた視線に「…同じ気持ち?」復唱した。
「本当は…ちょっと期待したんです。コレを運んで欲しいと言われたとき。もしかしたらAさんが誘ってくれているのかと思ったから」
「誘っ……!?」
「でもそうじゃねぇんですね?ただ単に荷物を運んでほしかったんですね?」
……え?
え?え???
「そんな…、違います…!」
「…何が違うんですか?」
「じゃあ、どういうつもりですか?」とでも言うように彼の目が追ってくるから。
思わずさっきの単語が飛び出した。
「さ、誘ったんです…っ!」
「……え?」
「あっ、ぃやそうじゃなくて…っ、荷物…は口実で、まだ帰って欲しくないなぁ…っとか思っちゃって…っ」
自分でもなに言ってんのよって思った。
恥ずかしくて、バカみたいで。
笑われても仕方ないって思ってたのに。
ふわりと抱きしめられた彼の腕の中で
「……Aさん。あなたは本当に分かりにくいです」
チャンミンくんの嬉しそうな声が頭上から聞こえた。
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ユチコ(プロフ) - miyuさん» miyuさん。ドキドキありがとうございます笑 もどかしい二人を楽しんで貰えたら嬉しいです〜。メッセージにてパスワードをお送りしましたので、確認をお願いします。 (2020年12月25日 11時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - やばーい!キュン死しそうです♪もどかし過ぎてドキドキします!←忘れてた感情 笑 パスお願いします♪ (2020年12月22日 0時) (レス) id: aef111b54a (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - パス、さっそくありがとうございました!うれしいです! (2020年4月24日 19時) (レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - あみさん» あみさん。読んでくれてありがとうございます(*´˘`*)ドキドキして貰えて嬉しいです〜(o´艸`)passを送らせていただきましたので、確認をお願いします。 (2020年4月21日 13時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - ドキドキきゅんきゅんしながら読ませていただいています。パスワード、是非ぜひ教えてください。楽しみにしております。 (2020年4月20日 11時) (レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユチコ | 作成日時:2015年4月22日 20時