彼の家 ページ1
閉じられたドアの前、何がどうしたのかわからない。
「ヌナ!!ジユン!!開けろ!!」
シム・チャンミンがドアをバンバンと叩くけど、開く気配は全然なくて。
「……はぁ」呆れたように息を吐いたシム・チャンミンが、気まずそうに振り返った。
「…とりあえず僕の家に入りましょう」
「え!?」
「…え、じゃねぇですよ。そんな格好で帰れますか?」
「あ…っ!」
言われて自分がどんな格好をしてるか思い出した。
そうだよ、私の服!っていうか靴!カバン!!
「とにかく入ってください」
玄関を開けてくれた彼に「……すみません」小さく言って
シム・チャンミンの家に足を踏み入れた。
ユノさんの家と同じ間取りであろう彼の家。
玄関で靴が散らばっている。
「早く入ってください。…あ!違うんです、これはさっき蹴飛ばしたからで…っ、いつもはもっとちゃんとしてますから!」
片足で器用に靴を端っこに寄せていく彼に「あの…」声をかけた。
「足を拭きたいんですけど…何か拭くものありますか?」
「足?あぁ、ちょっと待ってください」
自分の足を手で払った彼がタオルを持ってきてくれて、私の前にしゃがみ込んだ。
「だ、大丈夫です!自分で拭きますから!」
「そうですか?じゃあ終わったらそこのソファーにでも座って下さい」
「はい」
私が足を拭いている間、バタバタとテーブルの上のお弁当…?らしき物を片付けた彼が、キッチンの奥へと消えていく。
その姿を見ながら、ゆっくりと部屋の中を見渡した。
……なんだろう、すごい家だ。
大きな本棚にぎっしり並ぶ本。
高そうなオーディオの横の棚にはたくさんのCD。
テレビの前にはいくつかのゲーム機が散乱してて。
彼が何を好きで、どんなものに興味があるのかが
見ただけで分かったような気がした。
「コーヒーでいいですよね?」
マグカップにコーヒーを淹れて戻ってきたシム・チャンミンに「すみません」頭を下げる。
テーブルにカップを置いた彼が、私と向かい合うように床に座った。
「本当はワインもありますけど…」
「いえ、コーヒーで大丈夫です」
「ですよね」
「いただきます」とコーヒーを口にした私をじっと見てるから
「…あ、美味しいです」
そう言うと。
「…良かった。酒は飲んでねぇですね」
安心したようにコーヒーを啜った。
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ユチコ(プロフ) - miyuさん» miyuさん。ドキドキありがとうございます笑 もどかしい二人を楽しんで貰えたら嬉しいです〜。メッセージにてパスワードをお送りしましたので、確認をお願いします。 (2020年12月25日 11時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - やばーい!キュン死しそうです♪もどかし過ぎてドキドキします!←忘れてた感情 笑 パスお願いします♪ (2020年12月22日 0時) (レス) id: aef111b54a (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - パス、さっそくありがとうございました!うれしいです! (2020年4月24日 19時) (レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - あみさん» あみさん。読んでくれてありがとうございます(*´˘`*)ドキドキして貰えて嬉しいです〜(o´艸`)passを送らせていただきましたので、確認をお願いします。 (2020年4月21日 13時) (レス) id: 9e2d27727e (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - ドキドキきゅんきゅんしながら読ませていただいています。パスワード、是非ぜひ教えてください。楽しみにしております。 (2020年4月20日 11時) (レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユチコ | 作成日時:2015年4月22日 20時