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「お前今日なんでそんなんやってんの」
そんなん、きっとメイクの事だろう。貴方の所為だよ、なんて言える筈もなく適当に流す。
「可愛いでしょ、透ちゃんがやってくれたの」
「…透？」
「葉隠透！透明人間の！同じクラスなんだからそろそろ覚えなよ」
だけど、ちゃんと笑えてるかな？今日は貴方の前で笑顔でいれる自信がない。
「似合わねー」
ガチャン
「…そっか、そうだね。私こういうの柄じゃないもんね」
ああ声、震えてない？ちゃんと自然？顔、引き攣ってない？
貴方の呟いたその言葉は凶器になって私に向かってくる。
貴方は何気なく言ったのかもしれないけど私にとっては凄く物凄く痛いんだよ？
泣くな私。
貴方は泣く女は好きじゃないと言っていたから。
貴方を疑うことが増えても、まだ、まだ私は貴方の理想の近くにいたいから。
だから、泣くな
だけどその想いとは裏腹に涙が滲み出てくる。
唇を噛んで、手を強く握って我慢していると、やっと私達の家が見えた。
「それじゃあね」
振り向かずにそう言って駆け出す。心が落ち着かないまま家のドアを開けようとするが手が震えて、鍵が上手く鍵穴に刺さらない。
やっとの思いで開けると母に静かにしろと怒られた。いつもはすぐに謝る事だけど今はそんなの気にしている余裕なんてない。
自分の部屋に直行してベッドに潜り込み、さっきまで堪えていた涙を出すと、感情を押し留めていた堤防が壊れたのか収まる事なくそれは流れ続ける。
「あぁぁぁ」
母に聞こえないように音を殺しながら、涙を流した。
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にこらす(プロフ) - 水｡さん» ありがとうございます。もっともっと読者が感情移入出来るような作品を目指していくので、これからもよろしくお願いします！ (2018年3月18日 21時) (
レス) id: 22756add6a (このIDを非表示/違反報告)
水｡(プロフ) - 素敵な話ですね｡読んでいて涙が出そうになりました｡続きが気になります!更新頑張ってください!! (2018年3月18日 17時) (レス) id: 84c88a76d3 (このIDを非表示/違反報告)
にこらす(プロフ) - きゃんでぃーさん» コメントありがとうございます！きちんと夢主の葛藤が書けているか不安ですがそう言ってくださってとても嬉しいです！頑張ります (2017年12月29日 20時) (レス) id: 22756add6a (このIDを非表示/違反報告)
きゃんでぃー(プロフ) - 読んでいて切ない気持ちでいっぱいになります。これからも頑張ってください！ (2017年12月28日 21時) (レス) id: 40f7ee34c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこらす | 作成日時：2017年12月25日 0時
