【名探偵コナン】な ぜ そ う な っ た【ゼロの執行人】

94話 コナンside ページ45

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｢5！｣

｢4、3、｣


｢2、1｣



｢ゼロ＿＿＿＿！！｣



2人で叫ぶと同時に車が飛び出した

猛スピードで車を走らせる安室さん


｢ダメだ、高さが足りない！！｣

｢上等だ！！｣


スピードを上げたまま後輪を滑らせて右に曲がった

すると積んであった突っ込み、木材が車内に飛び込んできた
更にボンネットから炎が上がり、火の粉が流れ込んでくる

RX-7は資材を蹴散らしながら何度も方向転換して奥のフロアに向かった

俺は素早くキック力増強シューズのダイヤルを回す

外したシートベルトを左手首に巻き付けて固定すると、車は大きくジャンプし、コンクリート壁を突き破って飛び出した

右手でベルトの射出ボタンを押す

バックルから飛び出したサッカーボールを思い切り蹴る



｢いっけぇぇぇーーー！！！｣



エンジンが爆発して大きな炎が吹き出した

炎の中から飛び出したボールは夜空を一直線に突き進み、高速で落下するカプセルに迫るまでは確認できた



その直後、カジノタワーの上空に大輪の花火が咲く



…どうだ、上手くいったのか、

蘭は無事なのか＿＿＿！？



落ちていきながらそんなことを強く思っていたら安室さんが俺を抱き寄せたらしい、
気付いたら安室さんはガラスの壁に何発かの銃弾を撃ち込んでいた


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俺は起き上がるとすぐにメガネのレンズをズームアップしてカジノタワーを見た

展望台の下端とワイヤーが何本か切れて煙が出ていたが、おそらく中にいる人たちは無事だろう


ふぅ、と息をついて床についた手を見る

その手には、血がついていた


｢っていうか！！ ここまで派手に怪我して来いとは言ってないんだけど！？｣


大声が聞こえてそちらを見ればAさんがかなりお怒りのようだった

俺と安室さんは顔を見合わせて苦笑いした


｢だがこの程度で日本を守れたんだから｣

｢手当するから人気のないところに行こ！？｣

｢はいはい …コナンくん、あとはこっちで処理するから君もすぐにこの場から立ち去るんだ｣


｢まだ謎は解けてないよ｣


安室さんを真っ直ぐ見つめる



｢どうして小五郎のおじさんを巻き込んだの？｣



安室さんはふっと笑った


｢……僕は立場上 公に捜査できないし、彼を事件に巻き込めば君は必然的に 協力者 になる

そうすれば、君の本気の力が借りられるだろう？｣


苦々しく笑いつつ、表情が晴れ晴れとしているのを見て思わずため息が出る


｢買い被りすぎだよ｣

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