【名探偵コナン】な ぜ そ う な っ た【ゼロの執行人】

92話 コナンside ページ43

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{降谷さん！！}


何故か風見刑事の声が聞こえてそちらを見ればカーナビの画面にはハンズフリー通話中の表示があった


{カプセルのパラシュートが外れて加速しています！！}

｢それで！？｣

{NAZUからの予測落下地点が出ました、このままじゃあと5分でカジノタワーに落下します！！}



……カジノタワー だと？

あそこには蘭たちが＿＿＿！！



｢くそっ、どうする、どうする……！！｣


何か方法はないか、必死で考えを巡らせようとした時、視界の片隅に光るものが見えた



それは前方から走ってくるゆりかもめのヘッドライトだった



思わず喉が ひゅっ と鳴る
窓から顔を出しつつ運転席に座る彼に向かって叫ぶ

｢安室さん！｣

安室さんは俺の襟首を掴んで座席に引き戻した


｢しっかり掴まってるんだ！｣


｢安室さん、どうするの！？｣


このままでは正面衝突してしまう



＿＿＿運転席を見れば、ハンドルを握った安室さんは覚悟を決めた笑みを浮かべていた



｢ちゃんと俺について来いよ｣



えっ、と驚いた瞬間 彼はシフトチェンジしてアクセルを思い切り踏み込んだ

マフラーから火を噴いて走るRX-7にゆりかもめが迫り目にヘッドライトの眩しい光が入ってくる


＿＿＿＿ぶつかる



俺は思わず目を閉じた

…が、そのすぐあとに ガガガガ、と擦れるような音が聞こえて俺は目を開けた

車は正面衝突する寸前でゆりかもめの左側に回り込み、片輪で側壁の上を走っていた


｢ここだっ！！｣


安室さんがハンドルを思い切り左に切った

車はすぐ下を通る別の走行路に着地した
その後から別のゆりかもめが迫ってくる

安室さんは素早くRX-7の体制を立て直すとまたアクセルを踏み込んだ

衝突寸前のところでRX-7が加速してゆりかもめを引き離していく


｢…死ぬかと思ったぜ にしてもすげぇな……
おねーさんは大丈夫？｣

{そのまま上を走ってる、ほんと運転技術バグってんね、それで、どこに向かうの？}


俺は はっと我に返ってスマホで高層ビルを検索する


｢この建築中のビルに向かって！｣


安室さんにスマホを見せれば 一瞬で意図を理解してくれたらしい、ニヤリと微笑み猛スピードで車を走らせた


｢Aさん、一応国際会議場の上にでもいて欲しいかな、向かうビルといい感じの位置関係だと思うから｣

{オッケー、とりあえず救急キット積んできてるから程々に無茶しておいでよ}

｢ありがとう｣

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