90話 ページ41
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{境子に、会いたい}
「…だ、そうですよ」
境子さんに ふわり、微笑みかければ彼女は静かに涙を流していた
「会いに行きましょ?」
こくん、頷いたのを見て私は腕を離した
「1人で会いに行きますか? それとも誰かと一緒に行きますか?」
「え、っと……」
「ばかざみんと一緒が嫌なら私がご一緒しますが?」
にやり、笑って彼女にそう告げれば
境子さんは ふふふ、と笑ってくれた
「境子さんの笑顔は素敵ですね」
今度は境子さんの顔は少しだけ赤くなる
「ば、バ風見さんに連れてってもらうことにするわ」
「ご指名ですよ、風見刑事」
裕也の方を見ればネクタイをきゅっと締め直していた
…ちょっと男前なところ好きだよ、って内心思ったのは内緒
「どんなに憎まれようと最後まで守りきるのが、」
「我々公安です ……じゃあ、行こうか」
「よろしくお願いしますね、風見刑事」
境子さんと裕也はヘリポートを降りていった
私はスマホ画面へと向き直る
「そういう訳で、彼女と再会出来たらたっぷり温めてあげてくださいね、羽場さん」
{…あぁ、勿論だよ}
彼の顔はどこか嬉しさが滲み出ていた
{ありがとう、冬城さん}
「私は何もしてませんよ、再会するんだから身嗜みでも整えておいたらどうです?」
{はは、そうだね そうしようかな ……ありがとう}
その言葉を最後に、通話は切れた
コナンくんと零がこちらへ寄ってくる
「Aさんってかなり男前だよね?」
「んー、まぁ人並みに男前だとは思うよ」
苦笑いするコナンくんと不機嫌そうな顔の零
「大丈夫、貴方達より男前ではないから」
「もしボク達より男前だったら逆に困っちゃうかな」
「もうちょっと身長と筋肉があればねー、ちゃんと包み込んであげれたのかもしれないけどそれは流石に厳しかったな」
「俺がAを包み込むのに苦労するから今のままでいい」
むぎゅ、と引き寄せられる体
「なぁに? 境子先生に嫉妬でもしたの? このベビーフェイスクソゴリラ」
ふん、鼻で笑って挑発的に言えば しっかりと後頭部を掴まれ零の胸へと押し付けられる
…やっぱり鍛えてるんだなぁ、凄いなぁ
「……というか、ちゃんと解決したの?」
私の空気読めない質問に2人は ぽかーんとしている
「アレが人のいるところに落ちたらやばいと思うんだけど」
血相を変えて零がどこかへ連絡を取ると、私の嫌な予感は的中したらしい
焦ってその内容を伝えてくれた
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るいルイ - めっちゃ面白かったです。語彙力があんまりないので、感想が全く伝わらないと思いますが、コナンor新一君推しの私でも充分に楽しめました。 (2019年2月10日 17時) (レス) id: c60feea639 (このIDを非表示/違反報告)
あちぇるんるん(プロフ) - 紅葉さん» ありがとうございますー( *˙˙*) お楽しみに(*´ω`)ゞ 頑張ります、ありがとうございます(*´∀`)♪ (2018年6月19日 21時) (レス) id: d385e648a6 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - あちぇるんるんさん» まじですか !!お話期待してます !!!!これからも頑張ってください !!!!!!!!!! (2018年6月18日 23時) (レス) id: b179b492b3 (このIDを非表示/違反報告)
あちぇるんるん(プロフ) - 紅葉さん» 私もキッド様大好きです…(つω`*) かけ持ちで書いてみようかな…ってちょっと思い始めてます('ω') コメントして下さりありがとうございます(*- -)(*_ _) (2018年6月18日 22時) (レス) id: d385e648a6 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 私個人としてはキッド様大好きなので是非あちぇるんるんさんが書かれるキッド落ちをみたいです 、 、 !! (2018年6月17日 19時) (レス) id: b179b492b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちぇるんるん | 作成日時:2018年6月11日 12時