【名探偵コナン】な ぜ そ う な っ た【ゼロの執行人】

82話 ページ33

警視庁の屋上へ出る


嗚呼、風が心地好い


{何故、羽場さんを事務員にしたの？}

{人にはね、表と裏があるの
……君が見ているのはその一面に過ぎない
外で娘さんから聞きました 毛利さんが不起訴になったなら私はもう用済みですね}


ネットではくちょうがいつ帰ってくるか調べる

……もう2時間もないのか


{緑さんっ！！ NAZU不正アクセス事件の詳しい資料をすぐにスマホに送って！ って新一兄ちゃんが言ってた！！！}


おや、どうやら真相に気付いたみたいだね


｢…遅いぞ、少年｣


{僕が来ることが分かってたようだね}
{初めに違和感に気づいたのは あの時だよ}

ふーん、名探偵と零が協力するんだ、
……日下部検事、どんまい

{博士に調べてもらっなら遠隔操作アプリが入ってた
アイコンが残らないタイプのね}
{公安が仕込んだ証拠は？}
{無かったよ、流石にね ……でもAさんはもっと早くから気づいてたみたい}
{…アイツらしいな にしても、せっかく分かったのに何故アプリを抜かなかった？}


{今から犯人に会うからさ}


零が息を呑んだのがなんとなく分かった

{あれ、Aさんから聞いてないの？
…まぁ、教えてくれなさそうだったけど}
{は…？ あの女、何ふざけたことを…}

えっやだあむぴこわ
殺気が伝わってきますわ

{でもそれもしょうがないかもね
動機は安室さん、アンタ達だ！
……事の発端は NAZU不正アクセス事件だよ}
{まさか、羽場二三一か！}

｢……おや？ そこまで気付いているのに本当の目的には気付いてないのかな｣

{えっ、Aさん、な………
まさか！}

｢急げ、少年 犯人の復讐の本番はまだまだこれからだよ｣


その直後にインカムから凄まじい爆発音が聞こえる
…うわぁ、派手にやり散らかしてんなぁ 日下部検事
まぁ、警視庁に近付けさせないためにはこれが一番、か


いきなりスマホが振動した
驚いて画面を見れば 裕也、の文字

｢風見警部補、どうしました？｣

おちゃらけた声で言えばかなーーーり焦った声がすぐ飛んできた

{お前、どこにいる！？}
｢内緒 ……大丈夫よ、零とは合流するから｣
{っ、それならいいが また生き急ぐつもりじゃないだろうな！？}
｢生き急ぎかけたけどね｣
{お前ってやつは……！ 必ず降谷さんと合流しろよ！？}
｢勿論、必ず合流するわ｣

＿＿＿彼らがここに来てくれれば、ね

笑って空を見上げた
ふふ、今日は星空が綺麗に見えるんだろうな

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