【名探偵コナン】な ぜ そ う な っ た【ゼロの執行人】

69話 (閑話 降谷side) ページ20

先程のコナンくんのスマホから聞こえてきた内容に首を傾げる

相変わらずAのスーツ姿は美しいと思う、
スラリと伸びた手足がスーツによく似合っている


……風見と仲良さそうに話してた、か


俺は風見に電話をかけた
アイツはワンコールで電話に出た

{降谷さん、どうしましたか}
｢Aに伝えられたんだな｣
{え、えぇ}

…風見にしては妙に歯切れが悪い

｢仲良さそうに喋ってたらしいが俺に怒られるような事でもしたのか？｣
{そ、そんな事はありません！}

焦る部下がなんだか面白くてカマをかけてみる


｢あいつの事だ、どうせ抱きつきでもしてきたんだろ｣


向こうから音が消えた


……えぇえ……

｢すまない、俺は今カマをかけたつもりだったのだが本当にそうなのか？｣
{す、すみません…その通りです…}

ペコペコ謝っている風見が容易に想像出来てしまった、俺の部下まじワンコ

｢…で？ 抱きつかれた以外には？｣
{…いや、抱きつかれたぐらいです}
｢本当か？｣
{本当です！ …ほ、ほんとうです}
｢そうか、それならいい｣


少し静寂が訪れた


｢ギュッとされたんだろう、感想は｣

吹き出した音が聞こえた
男のロマンだ、しょうがない許せ風見


{か、感想と言われましても…
華奢だなぁって思いましたよ、しかもかなり密着されました}


｢ほう……？ 上司である俺を差し置いて楽しんでいたのか｣
{降谷さんに怒られると言ってみたら 関係ない などと言われてさらに抱きつかれました}

あぁん？
関係ないだと？

あの小娘、今度お仕置きしてやらなきゃいけないな


｢…伝言についての反応はどうだった？｣
{また余裕そうな顔でやってやろう、って言ってきましたよ その辺は流石、でした}
｢まぁ本当に我々を出し抜けることはないだろう、もし出し抜けたら土下座でもしてやるか｣

{…もしかしたら出し抜くかもしれませんよ}

＿＿風見にこんな事を言わせるとは

｢まぁ、その時はその時だ
……例の件はうまく行きそうか？｣
{勿論です}
｢分かった、突然済まなかったな｣
{い、いえ大丈夫です}

電話を切って息を吐き出す

…全く、10も年下の女にこうも振り回されるとは
俺も風見も公安失格だな

笑って側に置いてあったコーヒーをぐい、と飲み干した

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