【名探偵コナン】な ぜ そ う な っ た【ゼロの執行人】

64話 ページ15

じゅー、っと何かが焼ける音が聞こえて目を覚ます
上体を起こせばふわりと肩から何かが落ちた
ぼんやりと見えたそれは毛布らしきもので

｢ん……ぅ？｣

寝起きは頭が働かない
目を擦りつつ時計を見れば7時を示していた

｢あぁ、起きたか｣
｢おはよう、ございます 毛布かけてくれたんですか｣
｢あぁ、体が冷えて風邪をひいてはいけないからな｣
｢ありがとうございます｣

ぼんやりした頭で適当に返事を返す
……うわぁ、めっちゃねむい
エナジードリンクに助けてもらわなきゃだ…

｢朝食がもうそろそろ出来上がるから顔とか洗って目を覚まして来い｣
｢はぁーい｣

自分の頬をぺちぺち叩いて頭を覚醒させ(ようと努力す)る

鏡に映った自分の顔はブサイクそのもので
一気に顔に冷水をかけるといよいよ目が覚めてきた

覚醒した脳内に浮かぶのは小五郎さんや蘭達、そして警察官の方々
小五郎さんを助けるために頑張ったんだから
これからも手は抜くなよ


頑張れ、私


顔を乱雑に拭いてからもう一度鏡を見る

うん、いつもの私

……と、いつの間にか後ろに立っていた赤井さん


くるっと後ろを振り返って相手の目を見つめる

｢物音もせず後ろに立ってるとか恐怖なんですが｣
｢朝食が出来たから呼びに来たのだが｣
｢分かりました｣

手櫛で軽く髪の毛を整え、とりあえずは部屋着のまま朝食が用意されたテーブルへと向かう

…な、なんだこれ

焼き魚に味噌汁に漬物とかお浸しとか、飲み物は…ミルクティー？

えぇ…とため息を漏らせば逆にため息をつかれる


｢今日はちゃんと睡眠を取るように｣


わしゃ、と頭を撫でられる
あれ、私心配されてる？

｢返事は？｣
｢分かりました多分｣
｢ん？｣
｢ね、寝ますちゃんと寝ます！ 今日はちゃんと寝ます！｣
｢この家にいる間はもう徹夜はしないように｣
｢えぇ……｣
｢えぇ、じゃない｣

なんかお母さんみたい…
…この世界の女子力高めな男達はみんなお母さんなの？ なんなの？

頂きますをしてから味噌汁をずずっと吸った

｢4時間は寝るようにする、ってことで｣
｢俺も調べ物はちゃんと手伝おう｣
｢……ほんとにこき使いますよ？｣
｢構わん それと敬語は堅苦しいから外せ｣

私の喉が ひゅっ と鳴る

｢外せ｣
｢わかっ……た｣
｢それでいい｣

この世界の男達はよく分からんなぁ…
平々凡々の世界を生きてきた私には次元がぶっ飛びすぎてるよ……
いや私も次元超えてんだけどさ…

ミルクティーを飲むといい香りが頭を支配した

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