【名探偵コナン】な ぜ そ う な っ た【ゼロの執行人】

60話 コナンside ページ11

｢お互いのこと、盗聴してみない？｣


堂々とした顔でいきなりそんな提案されて俺は絶句して言葉が出てこない


｢デメリットはないと思うよ、
貴方は警察関係者の会議の内容を聞けるし、私も貴方が掴んだ情報をすぐに共有することが出来る
……勿論、これは聞かせられない！ ってときは普通に通信を切ってもいいことにして、さ｣


…まぁ、確かに悪いことはないかもしれねぇが…

｢Aさんは風見刑事とか安室さんとかに協力はほんとにしないの？｣


＿＿今回の安室さんは敵かもしれない


この思いが拭えなくてキッとAさんを睨みつける


｢使えるものは使うけど、協力はしない
ほんとに危険になった時に最終手段として協力という形をとるかもしれないけど｣

そう簡単に信じろなんて難しい話だよねぇ…とため息をつくAさん

少し考える動作をお互いにする

確かに、警察内でどのような会議が行われているかは気になる
それに、Aさんも中々鋭い人…かもしれない
灰原から彼女が俺より前に"発火物を調べてくれ"って頼み込んできた話は聞いていた

……その作戦に乗ってみるか

｢やっぱ無理だよね、ごめん、今のは｣
｢いいよ、それ、やってみようよ｣

不敵にニヤリと笑えば彼女は驚いた顔で俺を見つめて、すぐに困った顔を浮かべた


｢…どういう風の吹き回し？｣

｢お姉さんって公安嫌いなんだなー、って！｣


おちゃらけて言えばくすくす笑われる

｢まぁそういう事にしておいてあげる
あと、ちょっと相談なんだけ、ど｣


そこまで口に出してAさんは突然周りを見回した


｢……どうしたの？｣

｢なんか、誰かに見られてる気がして
筆談でやり取りしよう 誰かに聞かれたら困る｣


Aさんはスマホを取り出してメモに伝えたい内容を書き込んでいる
その間に俺は周りを見渡す

……誰かがいたような感じはしなかったが


｢ん、どう？｣


｢……え｣


内容を要約するなら
博士に互いの盗聴用の小型インカム的なのがあればいいなぁ、と頼んでほしいことと
公安刑事から逃れる為にどこかに泊めてほしい、ということが書かれていた


｢えーーーとね？｣


要するに、
自分の家は公安にバレてるから寝ている間に急襲されてスマホなどに細工されるかもしれないから、今回の事件が終わるまでは別なところに避難したい、とのことらしい


…そこまでして公安から遠ざかりたい、ってことか


彼女の気持ちはよくよく伝わった

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