26話 ページ27
連絡先を交換し、伊藤さんに入口まで送ってもらえばそこには不機嫌そうな顔の風見さんがいた
…待たせすぎたかなぁ
「風見さん、待たせてしまってごめんなさい」
「いや、大丈夫だが…もういいのか?」
「話したいことは話せましたし、ね」
伊藤さんへウィンクを飛ばせば微笑まれる
「風見さん、Aさんをお願いしますね」
「ん? あぁ」
「洋一さん、今日は本当にありがとうございました」
最後にもう一度深々とお辞儀をする
風見さんに 行くぞ、と声をかけられ小走りで後を追いかける
.
「…で、何か収穫はあったのか?」
車を少し走らせてから そう尋ねられた
「大分ありましたよ、仲良くなれましたし、
明日からの検死の様子も見させていただくことになりました」
「そ、そうか
……それで、どんなことを喋ったんだ?」
「相手の性癖に刺さるようなことです」
「……は?」
ドヤ顔で言えば風見さんにまた不思議な顔をされる
「この辺も安室さんに伝えておきますから
……あれ、結局私のこと聞きました?」
風見さんの顔が少し曇った
……優しいなぁ
「聞いたのなら逆に良かったです、変に隠してるのは疲れるので
…大丈夫ですよ、誰かにバラしたりなんてしませんから」
お互い少し表情が緩む、色々と安心したんだな
「それなら良かった
……降谷さんから終わったらポアロに寄ってくれ、と」
「分かりました、最寄り駅にでも下ろしてもらえますか?」
「いや、送っていく」
「…ありがとうございます」
降谷零という鬼上司と違ってかざみんは真の優しさが見え隠れするよね、
こういう真っ直ぐな人好き
(キッドみたいなキザな奴はまた別腹だけどね)
.
ポアロに着いたら店から安室さんが飛んでくる
すぐに去ろうとした風見さんに慌ててお礼を述べてから安室さんの方に向き直る
「今日、何を話したのか詳しく聞かせてもらいますよ」
その顔は完全に鬼上司そのもの
「安室さんお顔がべりーべりーあんぐりーです」
「誰のおかげだと思ってるんだ」
「心配して下さってありがとうございます」
微笑み、ヒラリとスルーすれば大きく舌打ちされる
やだあむぴこわい
「……そういえば子供たちとかは?」
「毛利先生の事務所の方にいますよ、警察の方々に事情聴取受けてます」
「なるほど、」
「Aさんのことはもう警察の方々は理解してますから、今からでも僕とお話しませんか?」
鬼の顔が語っている、お前に拒否権はないぞ と
勿論私は頷くしかなかった
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レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました!!面白かったです!零君が超カッコいいのでキュンキュンしてます! (2018年10月19日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あちぇるんるん(プロフ) - kamiさん» 関西の方の方便で そうですか の意味ですね! 北海道には何も関係ありません…笑 (2018年6月17日 13時) (レス) id: d385e648a6 (このIDを非表示/違反報告)
kami(プロフ) - さいでっかって、方言ですか? (2018年6月17日 12時) (レス) id: ee89c5b5ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちぇるんるん | 作成日時:2018年6月4日 23時