24話 ページ25
風見さんと一緒に建物の入口に向かえば、
そこには1人の男性が立っていた
まさに教授を若くしたような見た目で思わず目を見開く
神様とは残酷なものだなぁ、と感じてしまう
「風見さん、隣の彼女が?」
「あぁ」
「初めまして 私は大学で犯罪心理学を専攻している冬城Aといいます
私のために時間を割いていただきありがとうございます
先生にお会いできて光栄です、今日はどうぞよろしくお願いします」
お辞儀を綺麗にすれば、笑い声が聞こえた
「そんなに畏まらなくてもいいよ
風見さんが心理学者なんて言うからどんな人かと思ったらこんなに綺麗なお嬢さんだったとは、今日はよろしくね」
ばっと頭を上げて伊藤さんの顔を見ればとっても優しい笑顔でこちらを見ていて
……不覚にもドキリとしてしまった
「っ、あ、風見さん、ここまで送ってくださってありがとうございました」
「車で待ってるからな」
「え、あ、りがとうございます」
「じゃあAさん、行こっか」
そう言われたかと思えばいつの間にか手を繋がれていた
.
伊藤さんに連れられてやってきた場所は彼専用の仕事場みたいなもので、棚にはたくさんの資料がしまわれている、そして勿論2人きりの空間であった
「それで、Aさんは僕に何を聞きたいの?」
私は深呼吸をして口を開いた
「今日、私は最近話題になっている変死体の発見者になったんです」
伊藤さんの顔が一瞬だけ強ばった
……ここからだ、頑張れ私
「その、変なことを言うようなのですが
最初に見た時はびっくりしたのですが、見ている内に段々芸術的なものを感じるようになってしまって」
「……具体的には?」
「遺体には大きな切り傷があったのですが、その傷の入り方がとても綺麗であったこと、まさに大胆かつ繊細 を表現しているかのようで
しかも見た所臓器類が抜かれているのがわかったのですが、人間に臓器が入ってないとあんな風になるものなのかと、
……すこし、感動すら覚えてしまったんです
先生、私 変ですか…?」
興奮を抑えるように、かつ 普通ではない思いへの愛着を示すように少しだけ恍惚の表情を浮かべて話せば、
目の前の男も同じ表情をしていた
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レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました!!面白かったです!零君が超カッコいいのでキュンキュンしてます! (2018年10月19日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あちぇるんるん(プロフ) - kamiさん» 関西の方の方便で そうですか の意味ですね! 北海道には何も関係ありません…笑 (2018年6月17日 13時) (レス) id: d385e648a6 (このIDを非表示/違反報告)
kami(プロフ) - さいでっかって、方言ですか? (2018年6月17日 12時) (レス) id: ee89c5b5ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちぇるんるん | 作成日時:2018年6月4日 23時