22話 ページ23
そんなこんなで今私は、風見さんと共に警視庁内にある資料室で一連の事件の資料をバーーーっと見ているのだ
目の前には数々の奇妙な遺体の写真やら色々書かれた資料などが山積みになっている
｢これまでのもやはり中々に残酷だぁ…｣
｢これだけ気持ち悪いと検死したがる人は1人ぐらいしか居なくなるものでな｣
｢え、変死体の検死大好きな人がいるんですか？｣
風見さんは眉間に皺を寄せて あぁ、と答えた
｢伊藤洋一という26歳の若い男だ｣
｢えっ｣
26歳？ 早すぎない？ き、気の所為？
｢父親がかなりのやり手でな
息子もかなり優秀だったこともあり、本人の希望もあり、検死官として働いている
……かつ、その道のプロでもやりたがらないような変死体ばかりやりたがるんだ
例えば、この一連の事件みたいな、な｣
思わず鳥肌が立ちまくる
｢今度、その伊藤洋一さんにお話を伺いたいのですが｣
勿論風見さんは不思議な顔をする
そりゃあそうだ、唐突に変人に会いに行くなんて
｢こういうものは資料よりも本人に聞いた方が色々分かりますでしょう？｣
｢確かにそうかもしれないが… あまり会うのはお勧めしないな｣
｢つまりは会っても別に問題はない、という事ですよね｣
お願いします、と言えば 分かった事はあるのか？と逆に返された
簡単に言えば伊藤洋一が私の教授とかなり似ている、ということであるが……
｢この事件の犯人は恐らく人間のことが大好きで人体について色んな事を自分の目で見たいと思っている気がしたんです｣
風見さんは無言を貫いている
多分、続きを催促されているんだろう
｢主な切り口がとても綺麗なのが気になります
中身を傷付けたくないならこうなるのもしょうがないし、拝見した中には綺麗に皮が剥ぎ取られているものもありましたよね？ なんの目的か、と言われたらきっと人体への好奇心であると思われます
…それに、この資料に被害届が出されて丁度10日後に遺体が見つかるとありますがそれはもはや犯人にとって遊びになっているのではないでしょうか
変人の事は変人に聞くのが1番です
変死体を詳しく調べてくれている彼なら彼なりの予測が立っているのかもしれません
……どうでしょうか｣
怒涛のように喋れば風見さんは なるほど、と一言だけ残して携帯を手にして、
……誰かに電話してる？
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レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました！！面白かったです！零君が超カッコいいのでキュンキュンしてます！ (2018年10月19日 23時) (
レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あちぇるんるん(プロフ) - kamiさん» 関西の方の方便で そうですか の意味ですね！ 北海道には何も関係ありません…笑 (2018年6月17日 13時) (レス) id: d385e648a6 (このIDを非表示/違反報告)
kami(プロフ) - さいでっかって、方言ですか？ (2018年6月17日 12時) (レス) id: ee89c5b5ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あちぇるんるん | 作成日時：2018年6月4日 23時
