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15話 ページ16

2人がくる少し前のこと

「キッド、安室さんとコナンくんがこっちに来る」
「……、よし分かった」
「何か手伝えることは? ある?」

そう言えば大怪盗様はニヤリと笑った

「少しでも長く2人の気を引いてくれれば」

「りょーかい」


「ついでにこれ、返しといてくれ」

キッドから宝石を渡される
……すっごい綺麗な色

「う、ん」

「ではよろしく頼みましたよ」

その言葉を最後にキッドは目立たない色の服装に早着替えして屋上への扉を開き、走ってビルから飛び降りていった

突然の事、かつ さっきの事もあり唖然としたが多分彼なら上手く出し抜けているんだろう


ちょっと休憩するか、腕痛いし


……だがそう簡単には休ませてくれないらしい

階段を登る音は少し前よりだいぶ大きくなっていて
気付けばそこには例の2人の姿
私を見るなり目を見開いてそばに寄ってくる
…優しいなぁ

「A、どうしたんだ!?」
「お姉さん大丈夫? 何があったの? キッドは?」

ふっ、と息をついて私はゆっくり口を開いた

「キッドなら屋上から飛び降りて逃げていったよ」

その言葉にやはり反応してコナンくんが屋上へ出ようとするのを私はすぐに引き止めた
キッドは何者かに命を狙われてる、さっき屋上にいたらその誰かに撃たれた
多分まだ近くにいるはずだからあまり出ていかない方がいい、って

…どうやら納得してくれたようだ、が

「僕はキッドを追ってみる、安室さんはAさんをお願い!」
「言われなくても分かってるさ」

…ということらしい
コナンくんはあっという間に階段を降りていってしまった
キッド、うまく逃げきれたかな

「あ、透さん、キッドが宝石返してくれました」
「……そうか」
とりあえず、宝石を透さんに渡す
血がついちゃうのは嫌だからね

「あー、撃たれたのとか初めて」
血の流れ、肉が若干裂けている痛み
…見たり触れたりしたら益々気持ち悪くなってくる

「歩けるかい?」

壊れ物を扱うみたいに優しく頭を撫でる透さん
その目は私が漫画で見てきた"降谷零"とは全く別物に見えた

「歩けます、けど…」
…ちょっとかなり気持ち悪い
正直頭がクラクラして歩いたらぶっ倒れそう

倒れる想像が簡単につきすぎて何故か涙が出てきた

「……しょうがないな、暴れるなよ?」

ひょい、と簡単に持ち上げられる自分の体
完全に既視感があるそれに笑いがこみ上げてきた

何が面白いんだ? と聞かれて素直に答えれば
またもや機嫌を損ねられてしまったのは、内緒の話

16話→←14話 安室side



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レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました!!面白かったです!零君が超カッコいいのでキュンキュンしてます! (2018年10月19日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あちぇるんるん(プロフ) - kamiさん» 関西の方の方便で そうですか の意味ですね! 北海道には何も関係ありません…笑 (2018年6月17日 13時) (レス) id: d385e648a6 (このIDを非表示/違反報告)
kami(プロフ) - さいでっかって、方言ですか? (2018年6月17日 12時) (レス) id: ee89c5b5ab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちぇるんるん | 作成日時:2018年6月4日 23時

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