14話 安室side ページ15
キッドの風船が爆発した直後のこと
｢貰ってくぜ｣
｢ッ！｣
男の声が聞こえて慌てて横を見ればAの姿は既になくなっていた
｢A！｣
チッ、と大きく舌打ちしてしまうがしょうがない
辺りをキョロキョロ見渡しているコナンくんの姿を見つけた
……ここは協力してもらうか
｢コナンくん、Aが連れ攫われたんだがキッドが行きそうなところはどこだい｣
｢！ とりあえずここを出よう！｣
.
｢廊下も暗いのか…｣
｢多分キッドは屋上にいるとは思うけど…｣
｢ザル警備なんだね｣
｢安室さん失礼だね｣
｢あぁ、ちょっとイラついててね｣
あのキザな怪盗にしてやられたと思う度に頭に血が上る
｢コナンくんはキッドにしてやられた事はあるのかい？｣
｢えっ？ …うーん、何回かあるよ｣
｢そうか、…とにかく屋上へ行こうか｣
｢なるほど、安室さんは今キッドにやられたと思ってるんだね｣
コナンくんがニヤニヤしながらこっちを見てくる
｢別にそんなこと思ってないよ｣
今の俺には強がるぐらいのことしか出来なかった
｢安室さん 非常階段の方から行ったほうがいいかも｣
｢分かった、確かあっちの方にあったはずだ｣
＿＿＿非常階段だと遠回りになるか？
いや、でもきっと人に見つからないのは非常階段だ
｢安室さんって今日は何か武器になるようなもの持ってきてるの？｣
｢いつも持ってるつもりは無いけど？｣
｢じゃあ何も持ってないんだね？｣
｢当たり前だよ｣
なんで？ と聞き返せばコナンくんは急に立ち止まる
振り返って彼の顔を見れば何かを考え込んでいるような面持ちで
｢……なんとなく、嫌な予感がする｣
静かに、そう言った
｢なら尚更急がなくては、だね｣
｢うん｣
先程よりもスピードを上げて非常階段を駆け上がる
この美術館、屋上までかなり遠いらしい
上を見ればてっぺんはまだまだ先だった
その時
微かにドアを乱暴に開け閉めする音と
誰かの声が聞こえた、気がした
＿＿＿＿な…俺…
＿＿＿＿意味…
｢コナンくん｣
｢うん、｣
さらにスピードを上げて階段を登っていく
ようやく頂上に着いた時
そこに居たのは、腕から血を流したAだけだった
……どうして怪我をしているんだ？
｢A、どうしたんだ！？｣
｢お姉さん大丈夫？ 何があったの？ キッドは？｣
俺たちの姿を見て安心したのか、Aはへにゃりと笑って口を開いた
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レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました！！面白かったです！零君が超カッコいいのでキュンキュンしてます！ (2018年10月19日 23時) (
レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あちぇるんるん(プロフ) - kamiさん» 関西の方の方便で そうですか の意味ですね！ 北海道には何も関係ありません…笑 (2018年6月17日 13時) (レス) id: d385e648a6 (このIDを非表示/違反報告)
kami(プロフ) - さいでっかって、方言ですか？ (2018年6月17日 12時) (レス) id: ee89c5b5ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あちぇるんるん | 作成日時：2018年6月4日 23時
