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11話 安室side ページ12

いくらなんでも化粧直しに時間がかかりすぎだろう
そしてそばに寄れば会話が丸聞こえだ

しかもキッドらしき男に向かって好き好きと…

___俺には全く言ってくれなかったのに

…あれ、なんで嫉妬みたいなことしてるんだ、俺?


まぁいいか、と思っていれば2人が多目的トイレから出てくる、俺の顔は確実に不機嫌全開なのだろう


「A、化粧直しをそんなところでやるとは最近の女性はそういうものなのか?」


少し威圧をかけて言えばワタワタと慌て出すA

反応が面白い、と つくづく思う


「あ、あのぅ…」
「多目的トイレの方が広々使えるって私が言い出したのよ、ごめんなさいね
でも助かったわ、ありがとうね、本当に」

キッドらしい男(女装している)が助け舟を出している

「いえいえ、全然お気になさらず!
化粧が崩れるなんて致命傷ですから!」

ふわりと笑うA、可愛い

「すみません、僕の彼女が
唐突にメイク直しますなんてびっくりしますよね」
「ちょっと、透さん 私彼女じゃないですから!」

すぐにムッとした表情に変わる 見ていて飽きないな

そしてキッドくんも面白い反応をするものだ、
まさかあの短い間でAがキッドの心を鷲掴みにしたのだろう、それは凄い

「透さん、お腹がすいたので軽食でも食べに行きませんか?」

「………ん? あぁ、勿論いいよ」

「やった! あ、それでは貴婦人様、失礼しますね」
「本当にありがとうねぇ、Aちゃん」
「ふふ、どういたしまして」


やっとあの女装男が離れていく


Aの手を掴む

「透さんなんか不機嫌ですか?」
「誰のせいだと思ってる」
「口調が完全公安モードなんですけど、あのぉ」

「お前が無防備だし可愛いから気持ちが落ち着かないんだ、察してくれ」


……思わずAから顔を背ける


クスクスと響く笑い声

「透さんって、可愛い部分あるんですね
必死すぎてもう名前呼び捨てしてますし」


なんだかイライラしてガシッと抱きしめる


「とりあえず今日は俺の傍を離れるな」

「それは約束できませんけど善処はします」

「まぁ、それでいい」



自分の置かれている立場は理解しているし立ち回りとか関係の保ち方とかもよくわかってる、
自分に恋人なんて作ったら確実に危険な目にあわせてしまう

でも何とかしてでも手に入れたい


そう思ってしまったことには もうどうしようもない

12話→←10話 キッドside



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レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました!!面白かったです!零君が超カッコいいのでキュンキュンしてます! (2018年10月19日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あちぇるんるん(プロフ) - kamiさん» 関西の方の方便で そうですか の意味ですね! 北海道には何も関係ありません…笑 (2018年6月17日 13時) (レス) id: d385e648a6 (このIDを非表示/違反報告)
kami(プロフ) - さいでっかって、方言ですか? (2018年6月17日 12時) (レス) id: ee89c5b5ab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちぇるんるん | 作成日時:2018年6月4日 23時

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