◆４３◆ ページ11
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Aが去ったあと。謙也は何も言わず、ぼんやりとしばらくそこに立っていた。
いつの間にか、小春も財前も帰ってしまったようだ。そう認識して、謙也は大きく息を吸って空を見上げた。
｢……フラれてもたなあ……｣
赤色の空がじんわりとにじむ。今度はもう、我慢できないと言わんばかりに謙也の目からそれはこぼれ落ちた。
初めて恋をした相手に、初めて失恋した。
わかりきっていたことではあるが、それでも謙也の涙は止まらなかった。
｢っ……っっ……うっ……｣
両手で顔を覆い、声を漏らす。
これから自分はもう二度と、｢恋人｣として見られることはない。
(なあ……Aっ……)
何度も何度もAの名を心でつぶやき、謙也はそこに崩れ落ちた。
俺も、白石に負けんくらい、お前のことが好きやったんやで……
届かなかった言葉はもう、どこにも、行けない。
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赤司藍(プロフ) - 超感動しました！やっぱ、好きな人に忘れられるのは辛いですよね。ヒロイン今までよくたえたね！って思いました。自己解釈ですけど、謙也は失恋したけど、誰よりも二人が戻って欲しいって願ってたと思いました。蔵とヒロインが最終的に幸せになってくれてよかったです。 (2016年6月26日 22時) (
レス) id: 44babda228 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - 紅華さん» ありがとうございます！ (2015年10月23日 23時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 感動しました！(ノД`)・゜・。涙腺がゆるゆるに緩みまくってます(ノД`)・゜・。 (2015年10月23日 22時) (レス) id: b53dd358bb (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - 志穂さん» ありがとうございます！ (2015年9月13日 20時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
志穂(プロフ) - 白石の記憶が戻ったところに感動しました(ﾉ_＜｡) (2015年9月13日 19時) (レス) id: b1fdad69ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幻想曲 | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2015年8月19日 18時
