妖、ワラウ ページ29
「・・・・・はっ!」
気を発した羽衣ぎつねは見えない呪縛から簡単に逃れてしまった。
「金縛りを解いたか・・・まあいい」
すらり、と抜き放った刃が輝いた。
「ここからが本番さ」
一気に間を詰めるが、振り下ろした刀はいとも簡単にその尾によって弾かれてしまう。それを何度か繰り返すと、Aは立ち止まった。
「流石、魑魅魍魎の主・・・・ふふ」
突然笑い出したAに後ろに庇われていた珱姫が声をかけた。
「Aさん・・・?」
その声は届いていなくて。
「つよい・・・・!!面白い!!」
そう叫ぶように言うと、先ほどまでとは別人かのように攻撃を始めた。
その速さは残像しか見えない。
その力は数人の屈強な妖を、一振りでなぎ払うほどのもので。
「ほう・・・・それがお主の本当の力か」
「クスッ・・・・」
切りつければ跳ね返され、刃のような尾が迫り来る。
そこにいるのはかつての戦闘狂と呼ばれていた《地獄花》。姫君の声はもはや聞こえてはいない。
段々と羽衣狐の息が荒くなってきた。しかし、Aの脇腹には、抉る勢いで迫り来る尾の擦り傷が無数にあった。
ぐっと踏み込み羽衣狐に直進する。
次の一歩を深く踏み、全身をバネにして飛び上がった。
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朔桜(プロフ) - トンぬらさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします!! (2015年8月20日 1時) (レス) id: 2cea28e74f (このIDを非表示/違反報告)
トンぬら(プロフ) - 夢主カッコカワイイイイイイ(( めっちゃ面白いですね!もっと前にコメしたと思い込んでて遅れました泣こんなにいい作品なのに!更新頑張って下さい応援してます! (2015年8月19日 15時) (レス) id: 33eb7c7682 (このIDを非表示/違反報告)
朔桜(プロフ) - 夢花火さん» コメ返し遅くなってごめんなさい!(T ^ T)コメントありがとうございます!設定はそろそろでます!一段落ついたら設定作る予定です!もちょっと待っててくださいー (2014年11月19日 16時) (レス) id: 2cea28e74f (このIDを非表示/違反報告)
夢花火 - 面白いです!面白いんですが、設定はないのですか?これからも楽しみに待ってます!更新頑張って下さい(^^) (2014年11月6日 19時) (レス) id: 2a437cc357 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔桜 | 作成日時:2014年10月29日 0時