妖、主人は ページ27
時は戻り・・・
奴良組総大将ぬらりひょんは、ふらり、と珱姫の屋敷に向かった。
「そういえば・・・・Aはどこに行ったんじゃ?」
昨晩から見ていない。無事だといいが・・・心配する必要もないか、と思い込む自分がいることも確かである。
トッ
ひらり、と屋敷に降り立ち、いつも通り声をかける。
「珱姫・・返事を聞きに来たぜ・・・!?」
そこにあったのは赤い部屋で。
乱闘の跡がそこにはあった。
「お前は・・・ぬらりひょん・・・そうか、かすかな妖気はお前だったか」
「そんなこた、どーでもいい。珱姫はどこだ!?」
陰陽師、花開院是光は弱々しい声で応えた。
「妖に連れて行かれたよ・・・」
生肝信仰の妖怪か。
「そいつらはどこへ・・・」
生半可な奴らでないことは察しがついていた。しかし、信じたくなかった。
「大阪城」
「どこへいくのです、総大将」
ぬらりひょんはその声に足を止めた
「牛鬼」
牛鬼はそっと考えを口にする。
「我が大将よ・・・・そんな血の気多く走らば、妖気となり妖を呼びますぞ」
牛鬼なりに案じての言葉だったのだ
「今夜は誰にケンカを売るつもりです。まず、右腕も居らぬでしょう」
Aは奴良組位に入って少ししたあたりから、その強さや人柄を買われて、ぬらりひょんの相棒、右腕、とされることが多かった。それだけのことを成し遂げたその人この場にいない。
「大阪城に向かう、お前はついてこんでいいぞ」
あまりのことに激昂する牛鬼を、その恐れで持って威圧し、言葉を放つ。
「羽衣狐が魑魅魍魎の主だってんなら
ワシが、魑魅魍魎の主を超えるまでよ!!!」
その瞬間、牛鬼とぬらりひょんの間に、ぬるり、と闇から彼岸花が現れた。
その花は空中に浮かびくるくると回っている。
「Aの術か」
「ええ。一度見たことがあります。確か触れると言霊を発する・・・」
ぬらりひょんが躊躇なくその花弁に触れると花は光を放つ。
『大阪城ニテ待ツ』
Aの声がそう言うと、即座にその花は消えた。
「まってろ・・・・!羽衣狐!!!」
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朔桜(プロフ) - トンぬらさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします!! (2015年8月20日 1時) (レス) id: 2cea28e74f (このIDを非表示/違反報告)
トンぬら(プロフ) - 夢主カッコカワイイイイイイ(( めっちゃ面白いですね!もっと前にコメしたと思い込んでて遅れました泣こんなにいい作品なのに!更新頑張って下さい応援してます! (2015年8月19日 15時) (レス) id: 33eb7c7682 (このIDを非表示/違反報告)
朔桜(プロフ) - 夢花火さん» コメ返し遅くなってごめんなさい!(T ^ T)コメントありがとうございます!設定はそろそろでます!一段落ついたら設定作る予定です!もちょっと待っててくださいー (2014年11月19日 16時) (レス) id: 2cea28e74f (このIDを非表示/違反報告)
夢花火 - 面白いです!面白いんですが、設定はないのですか?これからも楽しみに待ってます!更新頑張って下さい(^^) (2014年11月6日 19時) (レス) id: 2a437cc357 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔桜 | 作成日時:2014年10月29日 0時