輝く月のように 3 (ページ34)

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That’s our queendom ページ34

A「スルギ～～～、カン・スルギ～～～～！！！」

両手を広げて駆け寄ってくる親友を同じように手を広げて迎える。腕の中でニコニコと屈託なく笑うAは最後に会ったときより更に美しさに磨きがかかっている。

A「なんか…一段と痩せた？」
スルギ「そう？Aこそだいぶ絞った？」
A「来年の4月まで腹筋を家出させないのがいまの目標だから」

映画で見た噂の腹筋太鼓は一緒に見てたイェリが「吐きそう」と漏らすほど想像するだけで過酷な演出。本人は「毎回泣きながら叩いてる」と悲壮感とちょっぴりの茶目っけを含めて話すけど、その口から舞台を否定する言葉が出たことは一度もない。

A「来年にはスルギに観に来て欲しいな」
スルギ「うん、私も観たい」
A「そう、見て欲しいのがあるの。昨日まで舞台してたでしょ？その写真なんだけど」
スルギ「わぁ！可愛い！！」

赤いワンピースに赤いヒール、そしてショートヘアーのAに思わず大きな声が出る。

SG「ショートヘア似合ってるね」
A「意外とショートもいける」
SG「切っちゃうの？」
A「切ったらうちのメンバーたちに泣かれる」

冗談で切ろうかなって言ったらLINEのグループトークが荒れるし、どこから情報が漏れたのか他のグループの子たちにも
「切っちゃうの？」って聞かれるし、と苦笑するA。日本に来た当初男の子ばかりの事務所に馴染めず泣いてばかりだったAも今では自分の居場所を見つけてる。

A「っていうか、ごめんね。最後まで観れなくて」
SG「お仕事だもの。生放送なんでしょ？私がAのステージを観るよ」
A「ありがと、頑張る」